岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/11/21
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2018/11/04配信「『紅の豚』ポルコはなぜ豚になったのか?最後、ポルコはどうなったのか?」の内容をご紹介します。
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2018/11/04の内容一覧
- 『紅の豚』冒頭10分徹底解説
- ポルコの秘密基地に隠されたスケベ心
- 色彩設定を担当した立山照代さんの技
- なぜポルコは、万全の準備をして電話を待っていた?
- 中年オヤジとは、こういうことだ
- 実際に存在しているかのように感じさせる、秀逸な航空機描写
- クリエイター必見、宮崎駿の構図の妙
- 空戦描写を味わうために必要な飛行機の基礎知識
- 襲われた客船の中に隠された表現技法
- ポルコの見せる抜群のマニューバ
- コントとしての『紅の豚』
- 『紅の豚』の補助線としての、サン・テグジュペリ『人間の土地』
中年オヤジとは、こういうことだ
宮崎駿が『紅の豚』を作る前に、その原作マンガとして模型雑誌に描いていた『飛行艇時代』という作品があるんですけども。
その中で、マンマユート団が拐うのは、もうパッと見からわかる通り、クラリスみたいな美少女なんですよね。
(パネルを見せる)
おまけに、マンマユート団に拐われた美少女をポルコが助けに行くと、途中で観光用の飛行船とすれ違うんですよ。ポルコが出撃すると「偶然」、遊覧用の飛行線が通りかかって、その中は、これまた「偶然」若い女の子だらけなんです。
すると「豚さんよ! カワイイ!」という歓声が飛ぶんですね。しかし、ポルコは、そんな黄色い声を上げる女の子達に、クールに「こんなところを飛んでると、団体で拐われちゃうよ?」なんて答えて、投げキッスまでするんです。
すると、女の子たちはまた「カッコいい!」と叫ぶ。この時のポルコの返事が「ウヒョヒョヒョヒョ」なんですよ(笑)。
あの、これね「志村けんのコント」みたいなものを想像してくれるといいと思うんですよね。いや本当に。
僕が最初に言った「当初、宮崎駿が作りたかったのは「脳細胞が豆腐になったオジサン達を慰めるためのアニメ」だ」というのは、本来はこういうものだったんですよ。
これをやろうとしてたんですけども、『紅の豚』として作っている内に、どんどん話が深刻になってきて、あらゆる人物に奥行きを与えてしまった結果、こういった単純な話ができなくなっちゃったんですね。
ところが、Aパートと言われる、冒頭の10分15分には、まだ、そういったニオイがプンプン残ってるんですよ(笑)。
だから、そこが見どころだと僕は思っているんですけど。
この原作マンガは、ここから先もまだまだ続きます。
女の子たちから「カッコいい!」と言われたポルコが「ウヒョヒョヒョヒョ」と喜んだ後、どうなるのかというと。……すみませんね、こんなので大喜びしちゃって。またネットで叩かれてしまうな(笑)。
(パネルを見せる)
かくして美少女をマンマユートの魔の手から救ったポルコ・ロッソ! しかし、助けた美少女は海に飛び込んでビショ濡れだ!
「これはいかん! 私にはエッチな気持ちは1ミリもないが、濡れた服のまま飛ぶわけにはいかん。……仕方がない。服を脱ぎなさい」と言って、服を脱がすわけですね。
「愛機サボイア号の羽の上で濡れた服を干せば、アドリア海の陽光で、すぐに乾きます。毛布の下はスッポンポンでも、私はエンジンの修理をしてるので、大丈夫。見てませんよ」って感じで、続くんです。
(パネルを見せる)
で、その下のコマが「服は乾きましたか? さあ、ご両親の元へお送りしましょう」ということなんですけど。
「困ったな、この飛行艇は1人乗り。……そうだ! このポルコめの膝の上に乗りなさい。1人乗りだから仕方ないでしょう。さあさあ」と。
で、「さっきまでスッポンポンだった美少女を「仕方なく」膝の上に乗せたポルコ・ロッソは、夕焼けのアドリア海を飛ぶのであった!」というのが、マジでこれ、このマンガのラストシーンなんですよ。
宮崎駿、すごいの描いてるでしょ?(笑)
だから、映画版の『紅の豚』にある「この後、ポルコが実際に助けたのは、女学生は女学生でも「幼稚園児」たちでした」という展開は、当てが外れて「ハラヒレホレハレ」となる、志村けんのコントみたいなものなんですよ。
中年オジサンが笑って楽しめる上に、「お色気もあるのか?」と思ったら、実は当て外れだった、と。これが、映画版『紅の豚』の冒頭10分の構成なんです。
だから、『こち亀』なんですね。「金に汚い両さんが失敗する」という話みたいに、「スケベな妄想ばっかりしている中年ポルコが、当てが外れてガッカリする」というギャグアニメとして、最初の10分はわりと作ってあるんですよ。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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