岡田斗司夫プレミアムブロマガ　2018/05/08

おはよう！　岡田斗司夫です。

今回は、2015/05/03配信「ホリエモンを大いに語る」の内容をご紹介します。
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2015/05/03の内容一覧

岡田斗司夫の「自由よりも無責任な責任感」

　（堀江貴文著『我が闘争』を読みながら）
　僕にとって、「自由」っていうのは、子供の頃から与えられた「当たり前」なんだ。
　ホリエモンと全然違うんだ。ホリエモンは、勝ち取らないと自由がなかったんだけど。
　僕はもう子供の頃から、自由なんていうのは、ふんだんに与えられてたから、もう当たり前なんだ。なので、世界っていうのを知れば知るほど、「面白いな！ 行ってみたいな！」というのは、全然考えないの。
　もう自分の家の自分の部屋が充分面白いからさ。イヤな言い方だけど（笑）。
　べつにそんな金持ちっていうわけじゃなかったんだよ。
　ただ生まれが、その、泣かされなかったから、泣いたりしたことがなかったからさ。
　自分がもう「居てもいい」っていうのが、物凄く当たり前のことに思ってるんだけども。
　なので、世界を知れば知るほど、どちらかっていうと「あぁ、これは何とかしなきゃな」っていう、義務感のほうが強いんだよな。
　だから「貧困がある」って聞いたら、その貧困を利用して「あっ、こういうビジネスをやろう！」っていうふうなホリエモン的な発想じゃなくて。
　「あっ！ 貧困で困ってる人がいるのか。何とかしなきゃな」っていうような、凄い無責任な、何か責任感っていうのかな（笑）。
　変な言葉だけども。
　無責任な責任感のほうがわいてくると。
　そこらへんがその、差なんですよね。
　なのでその、SF大会。まぁ『アオイホノオ』っていうドラマでも書かれた通り、SF大会やったり、アニメ作ったり、ガレージキット作ったり、ゲーム作ったりしたんだけども。
　そういうふうな業界とか世界を、変えることだけが目的なんだよね。
　どんなことをやりたいか？ というよりは、その世界を変えるようなことがやりたいの。
　だから、このあいだも海洋堂のセンムと話してたんだけども、何で食玩で当時、『王立科学博物館』っていうその、宇宙機とか、宇宙開発の食玩作ったのかっていうと、「食玩の歴史を変えたい」とか「食玩の世界っていうのを書き換えたい」というふうに思ってんだよ。
　「こんな宇宙モノのやつが作りたくて作りたくて、それでやる！」っていうんじゃないんだ。
　そうじゃなくて、あっ！ 食玩っていうフレームとかモノ自体を全部変えちゃおう。
　『オネアミスの翼』ってアニメ作った時でも、『ナディア』作った時でも、全部同じで、「NHKでアニメ作るっていうのの、定義変えちゃおう」とか「アニメ界に革命を起こしたい」とか、そっちのほうが強いんだよね。
　だから作品性も、それに則ったものになっちゃうので。
　一つの世界を変えたら、もう次の世界に行くので、アニメ作ったり、ガレージキットやったり、ガイナックスで作ったり、パソコンゲームやったりとか、物書きやったりとか、もうすべて、サンプルを一個作ると、次の世界に行ってしまいたくなる。
　一つの世界に留まるっていうのは、もう自分のやり方じゃないので、「達成して終わり」ってこう、目標が全然ないんだ。
　もう変な話だけど、「果てしない夢」しかないのね。
　ホリエモンと逆で（笑）。
　夢がなくて目標だけあるホリエモンと、目標がなくて夢だけがある岡田斗司夫っていう（笑）、すげえ何かズレがあるんだけども。

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