岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/11/03
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2017/10/08配信「『ブレイキング・バッド』聖地巡礼と、お便りスペシャル」の内容をご紹介します。
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2017/10/08の内容一覧
- 前説
- 『おそ松さん』良かったよ
- CGの進歩に驚嘆!『宝石の国』
- 素材感の表現が素晴らしい『シルバニアファミリー』のアニメ
- 麻薬的に面白いデスゲーム物『約束のネバーランド』
- 岡田斗司夫のアルバカーキ旅行記「ジョンソン宇宙センター」
- アポロ13号の炭酸ガスフィルター
- ミッションコントロールのトレンチ
- 捨てられないTシャツ「国立原子力博物館」
- Q「ロボットの幽霊っていると思いますか?」
- Q「できちゃった結婚に嫌悪を感じます」
- Q「スマホゲーム開発で行き詰まってます」
- 『ブレイキング・バッド』聖地巡礼行ってきました
- 一番感動したのは本当の「荒野」
- ニューメキシコでNo. 1のコミックショップ
- ホワイトサンズ実験場
- Q「好きな人があと1ヶ月でいなくなる」
- Q「結婚のメリット・デメリット」
- Q「恋愛競争力を高めるためには」
Q「できちゃった結婚に嫌悪を感じます」
「出来ちゃった結婚に嫌悪感を感じます。
結局のところ、「望んでいたわけじゃないのに、快楽優先で避妊せずにセックスしてたら子供が出来ちゃったから、仕方なく結婚すること」だと思うからです。受け入れる準備も出来ておらず、結婚の理由として仕方なく生まれてくることになった子供が不憫に思えてしまいます。
しかし、世間を見渡すと、このような結婚を世間が認め始めているような風潮があるように思えて、理解に苦しみます。私は、どう考えても、出来ちゃった結婚を理解するべきなのでしょうか? それとも理解しなくてもよいでしょうか?」
あのね、『26世紀青年』っていう映画を見たことあるかな?
26世紀青年っていうのは、『20世紀少年』が流行った時に公開された、アメリカのコメディSFで、要するにパロディタイトルなんだけども。
『26世紀青年』の冒頭は、「アメリカはバカの国になった! では、なぜこんなバカの国になったのか? それは進化論的に説明できるのだ!」という、すげえナレーションから始まるんだけどさ。
最初、IQ140とか130くらいの夫婦がインタビューに出てくるんだ。ちゃんと、それぞれの名前が出てきて、その横にIQが表示されるんだけど(笑)。
まず、「子供はちゃんと準備できたら作ろうと思う」「そうだよね、結婚とか出産というのは、お互いに責任があることだし、きちんと出来る準備ができるようになってから、そういうふうにするのが望ましいね」って言ってるIQの高い25歳のカップルが映るんだけど。
次に、IQ80くらいのカップルが映るんだ。そしたら、そこでは「あんた、また子供ができちゃったわよ!」「わあ、もう3人目だ! お前、なんでそんなに出来るんだよ!?」「知らないわよ!」って。そんな会話をしてたら、そこに浮気相手から電話が掛かってきて、「あんたの子供ができたの」って。「こんなところに電話してくるな!」「またあんた、他所に子供作って! これでもう何人目と思ってるのよ!」って(笑)。
そうやって、IQ80くらいのやつの家系図は、どんどん子供が増えて行くんだけど、逆に、IQ130の方の家系図は、この2人でぴったり止まってるんだよ。
「その5年後、5年後、5年後……」と、インタビュー映像は続いていくんだけど、いつまで経ってもIQの高いカップルは子供を作らない。延々と「それは一生のことだし、責任を持たなければいけないから、慎重に慎重に考える」って言ってて、IQ130の方は家系図がまったく増えないんだけど。
でも、IQ80の方は、5年後にはさっそく息子が生まれて、その息子がフットボールかなんかしてるんだけども、チアガールとワーッと腕を掴みながら、「私の子供をどうしてくれるのよ!」とか「あんた、あの子ともヤッたでしょ!」っていうふうにまくし立てている。
そうやって、ものすごい数の子供が増えて行って、「その結果、アメリカはバカばかりになりました」っていうのを、映画の冒頭3分でバーッと見せてるんだ。
映画本編は、バカばかりになった後のアメリカの話で、コメディなんだけども。
その未来の世界では、アメリカで農作物が取れなくなってるんだよ。なぜかというと、「ゲータレード」を地面に撒いてるからなんだよね。
なんでそんなことをしたのかといったら、「水よりゲータレードの方が美味いじゃんか。つまり、ゲータレードは身体に良いんだ」って、バカが考えたから。「イオン性飲料だし、身体に良いんだろ? 身体に良いものは農作物にも良いに決まってるから、農作物にゲータレードを撒こう!」と言って、ゲータレードを撒いた結果、アメリカではこの50年、農作物が取れなくなって食料危機になってるんだ。
ラストシーンでは、「ゲータレードを撒いちゃいけないんだ!」って主人公が言うと、みんなが「そうだったのか!」と言って、蛇口をひねって水をバーっと撒いた瞬間に、アメリカ中が緑に変わっていくという、すげえバカな映画なんだけども(笑)。
そういうことなんだよ。結局、結婚とか出産とか恋愛とか就職とかに「資格がいる」っていうふうに考えちゃうと、どんどんハードルが上がる。
でも、現実はそうじゃなくて、「やっちゃった人間の勝ち」っていうところがあるんだよね。
「資格がいる」なんてことを言い出したら、江戸時代でも何時代でも、本来、子供を産む覚悟もなければ準備もない人間に子供ができちゃって、子供が出来たおかげで、やっと親になるっていうことが、いくらでもあったわけだよね。
そりゃ、もちろん、そんな環境だから、ろくな親にならないやつも3分の1くらいはいるよ? でも、その3分の1くらいのロクデナシの親の子供が、全部ダメな子供かっていうと、そうじゃない。むしろ、「逆境に強い子供」が出てくることだってある。
完璧な親からもダメな子供が生まれてくるし、ダメな親からもなんか完璧に近い子供も生まれてくるわけだから。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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