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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「フェイクニュースの根絶は原理的に不可能!」

2017/05/12 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/05/12

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2017/04/16配信「『エロマンガ先生』と、マンガでわかる国際情勢」の内容をご紹介します。
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2017/04/16の内容一覧

フェイクニュースと盛りの文化

 例えば、アメリカで実際にあったのが、3年くらい前に嘘ニュースサイトを作ったおじさんがいるんですね。日本で言えば『虚構新聞』みたいなサイトです。虚構新聞は上に、「虚構」新聞て書いてるからいいんですけど、その嘘ニュースは『TRUNEWS(本当のニュース)』という怪しげなタイトルをつけて、3年前からずーっと嘘記事を載せていたんですよ。
 で、トランプとヒラリーの大統領選挙になった時に、これは面白いって、「実は秘密裏に行われた世論調査によると、トランプ大統領の方が支持が多かった」というニュースを載せてたんですね。もちろん嘘記事として。そしたらそれが何十万ツィートもされて、あっという間にネット社会では「実はトランプの方が支持者が多い。でもそれはあまりにもショッキングな結果だから、ABCもCBSも載せてない」というような尾ひれまで勝手について、ガーッと広まってしまったわけですね。
 それに対して、普通のニュース会社とかが反論したら「じゃあ証明しろよ!」と言われるわけですよ。でも、「そんな秘密調査なんてなかった」ということを証明するのは、めちゃくちゃ難しいわけですよ。
 ということでトランプ大統領の選挙の頃から、フェイクニュースというのがすごい評判になってきた。

 池上さんの番組で、それと同時に紹介されたのが、マケドニアというどうでもいい国で……どうでもいいことはないんですけど(笑)。そこの若いやつらが、最近ガンガン豪邸を建てているという話。
 なぜかというと、「トランプで一儲けしたんだよ」と。「嘘ニュースをいっぱい書いたら、誰でも500万とか600万くらい稼げるんだよ」って話なんですよ。

(中略)

 こういうことに対して、GoogleとかFacebookの偉い人たちは対応を求められていると。
 ところがですね、マサチューセッツ工科大学が発行している、俺が仕方なく購読している(笑)、有料のニュース記事を見てみると、こんなことが書いてありました。
 Googleの製品マネージャーと研究員は、新機能を説明するブログ投稿で、「事実を確認をするのは、Googleではなく、ユーザーが十分な情報に基づいて判断できるように提供しているんです。異なる結論が提示されたとしても、特定の主張にどれくらいの意見が集まっているのかを理解し、どの情報源が賛成しているかについては、明確な情報を得る点でユーザーの役に立つと弊社が考えています」と言っている、と。
 これ、どういう意味かというと、「Googleはいろんなニュースを載せますが、それに関して、怪しげだということはわかっていても、それを判断するのはユーザーの責任ですよ」という意味なんですね。「ユーザーが勝手に判断してください。Googleは怪しげだという投稿があったら、怪しげだということは書きますが、結局どうだということは書きません」と。

(中略)

 僕、これね、なんか無理だと思っているんですよ。
 だから「フェイクニュースはなくならない」って、最初に結論を言ったんですけども。

 僕自身は自分のFacebookにこんなふうに書きました。
 フェイクニュースの氾濫を止めるのは原理的に不可能。情報消費者の能力をあげて、被害を防ごうとするのも、これまた原理的に無理。つまりGoogleとかが言っているように「みなさん自身が情報を集めて判断してください」というのも原理的に無理。そんなことをやってしまったら、そもそも「情報消費者」じゃなくなっちゃうんですね。
 それどころか、「嘘よりも真実を信じろ!」と相手に強制するのは、おそらく近未来社会では「マナー違反」。それは「宗教より科学を信じろ!」と言うのとまったく同じで、傲慢とまでは言わないんだけども、無理っぽいというふうに僕は予想します。
 それはなぜかというと、すでに「文化」だと思うからですね。

 ちょっと大きい流れになってくるんですけど、カルトが発生するところには、文化というのが必ず生じます。そして、文化というのは必ず真実より上を行くんですね。

(続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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