のりぃの妄言録

モハル! 謀略編【序】

2019/12/20 00:55 投稿

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 【 謀略! 金獅子襲来! 】


 赤鱗、月光に輝き 王者は己の領土を旋回す・・・

 虎退治にハンター達を送り出した後、
 レウス・リオラール王は本体化して上空を警戒していた。

 以前偽虎が打ち出されてきた山岳には土煙が上がり、
 砲門があった洞窟は瓦礫で塞がれている。

 見る限りでは首尾は上々、あとは虎本体を倒せるかどうか
 己はここを守り、彼らの成果を待つばかり


 ・・ふと 月の光が一瞬陰る
 雲がかかったか・・? いや、空は晴れている
 目を凝らすと何やら小さな黒点が風切り音を出して近づいていた

 このままでは背を取られる
 王は謎の黒点に一撃見舞うため、ホバリングして上空へブレスを放った
 威力については・・ まぁ、態勢を崩せればいいだろう

 黒点の回転は止まらない。
 いよいよ至近距離まで来ると、どうやら黒い毛の猿・・・のような相手に
 体をつかまれる。

 「ぐ・・貴様!」

 墜落させるつもりか・・・
 振りほどこうとするが、なんたる怪力・・・ つかまれたまま、高度を落としていく
 居住区が近い・・ 通りか広場に降りなければ・・・

 「・・・舐めるなよ!」

 ドッ バァァァン
 レウス王は上空で本体を爆散させ、拘束を解くと
 宙返りして己の丸太のような尻尾を勢いよく縦に叩きつけた
 つかまれぬように振りぬき、落ちていく猿めがけて抜刀する

 「ぬぅぅぅん!!!」

 レウス由来の赤い太刀は炎を帯び、
 落下の衝撃を利用して渾身の一撃を浴びせるつもりである
 ・・しかし猿は地面ギリギリで爆散し、煙の中へ

 構わず振り下ろすが、刃は斜め45度の姿勢で止められた

 「掴んだだと・・ッ」

 刃を倒し、もぎ取ろうとする煙の中の何者か
 王は刀を霧散させ、半歩後退した
 ぬぅ、と飛び出してきたその姿は、角の生えた髭面のおっさんだった

 「・・・金獅子・・! ・・まさかとは思うが・・・」
 「悪いねぇ、お察しのとおりだよ」
 「ならば、追い返す他ないようだな・・・」

 虎退治に人を出しているタイミングでの襲撃、
 皇女も錆びた騎士も、すべて繋がっているのだとしたら・・・

 「テスカートは戦争を望んでいるのか?」
 「いやいや。それでも良かったんだがね、今日は確認したいだけなんだよ」
 「あのハンターのことなら・・・」
 「個人的には興味はあるんだが・・ 姫様にちょっとなぁ 呼んできてもらえるか?」
 「要件なら私が聞く ここで話せ」
 「・・まぁ そう来るよなぁ!」

 殴りかかる金獅子。
 レウス王は盾を瞬間的に具現化し、頭上に反らす
 同時に槍のようなものを空いた腹にぶち当て、爆発させる
 激しい閃光と爆炎が吹き上がり、敵は黒煙に包まれた

 黒煙が晴れると、腹は小手のようなものでガードされていた・・

 「遊んでやりたいのは山々なんだが・・ 時間がなくてねぇ」
 「くっ・・ 余裕ぶりおって」

 ボッ・・・
 瞬きの間に、金獅子は巨大な玉を掌に浮かせた。
 無造作にレウス王めがけて投げつける・・
 先ほど具現化していた盾を分厚く変形させ、直撃を受け止めた

 バチィッ バリバリバリィ
 強烈な電圧で浅い血管がはじけ飛ぶ 拡散した電気が、街路樹を焼き
 石畳を浮かせてバラバラにする

 「ぐ・・ぅ・・・!」
 「ほらもう1発」

 ボボンッ!
 金獅子はニヤリとして居住区の方へ放り投げた
 王は歯噛みしつつ、その身を投げ出す

 空中で拡散した電気は小さくない被害を出したが、破壊は免れた
 ドサリ、と落ちた王・・ まだ息はあるようだがしばらく動けそうにない・・

 「いやぁ、王様だねぇ」
 「・・・さてどうするか・・このまま城まで進むかね」

 歩き出そうとした足をふいに引き戻す
 直後、鋭い音を立てて 石床に赤色のナイフが突き刺さった

 複数の人影が、金獅子を取り囲む

 「・・・今度は兵隊か 律儀なことだ」
 「わが王の意向はわれらも遂行する! お引き取り願おう!」
 「えぇ・・ マジメだなぁ・・・やれやれ」
 
 気だるげに頭をかき 次の瞬間には、手近なランポス兵を殴り飛ばす
 動揺する兵、相手が悪い・・ だがそれは最初から分かっていた
 隊長、ラン・オースは腰から2本の凍気を放つナイフを引き抜く
 それは雪山で散った、兄弟 ジーナ・オースの形見の具現武器であった

 「アンフィスバエナ・・!」
 「・・あん?」

 ガッ ギャガガガ!
 跳躍による強襲で、氷乱れる斬撃を繰り出す
 獅子の拳を回り込みで避けつつ斬り、駆け抜けては斬った
 かつてハンターが、この武器を持って金獅子すら退けた・・・
 そんな逸話を兄弟が誇らしげに語っていた
 ラン自身も人の身の体捌きを、血のにじむ努力で磨いていった
 彼女はほぼ達人レベルの動きを その身で体得していた

 ・・・しかし、ハンターが倒した金獅子は 人型ではない
 外装など存在しない 融合体などいない世界の話だ

 (・・・当たってはいる・・何故だ? 手ごたえが・・)
 「いい腕だ・・ 弱小融合体のくせにここまでやるとは称賛に値するぜ」
 「だがな、忘れちゃあいないか?」

 「俺たちは融合体で・・ テスカートが異常なほど研究してるってことをよ」
 「・・・まさか、」

 バチィッ!
 金獅子の毛に触れた刃が電圧ではじかれる
 よく見ると体中の体毛(多め)が薄っすら逆立っているように見える・・

 「まぁ、虎ほどは弄られちゃあいないがな・・・
  『ミラボレアスを捕獲する準備を整えてきた』と言えば退いてくれるか?」
 「・・・!」
 「無駄足だったとしても暴れねぇから安心しな・・ さぁ呼んで来いよ
  それとも 何匹か殺した方がいいか?」

 「その必要はない」

 上空に、獅子を見据えるレイア姫が滞空している
 異変に気付いて飛んできていたのだ

 「金獅子よ 郊外に丁度いい広場がある・・ そこまで来てくれるか?」
 「・・わかった」

 「姫様・・・ッ」
 「ラン、父上を頼む」

 身をひるがえし、西へ飛び去る竜姫
 獅子はしばらく歩きながら観察していたが、見当がつくと
 力を溜めて跳躍し、同じ方角へ消えていった・・・

 

 つづく


 ※雷針毛

  テスカート帝国宰相、ガブラにより改造を受けたラージャンの毛。
  常に電気を帯び、半端な刃では通らない。

 ※アンフィスバエナ

  ドスギアノスなどが登場した時に生まれた氷の双剣
  ラージャン攻略に使われたことで著者の記憶に残っている
  ただ最初の方の武器、という印象も強い。

 ※ミラボレアス

  初代モンスターハンターからの隠しボス
  この話では、フロンティアG版の色合い(黒+青)のものということに
  何故ってフロンティアG版が次元攻撃みたいなことをしてくるんだよw

  故に「外界に出られるかも?」ということで存在の確認が計画されていた。

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