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イノベーター理論・キャズム理論から見た音MADの大衆化について

2019/09/28 01:48 投稿

  • タグ:
  • 音MAD

ご無沙汰しております。のむらです。

最近、ハンマー氏が音MADについての意見をブログにて公開しているのを拝読し、
「面白いな~」と思い、感化されたので久しぶりに私も書いてみることにしました。

私事はさておき、
まず「イノベーター理論」と「キャズム理論」とは何なのかをカンタンに説明してから、
音MADの大衆化」との関係について述べたいと思います。



イノベーター理論とは

 イノベーター理論の概要 

イノベーター理論」と「キャズム理論」。
これらは、マーケティングなどの用語です。

まず、イノベーター理論とは何のか。
この下の図をご覧ください。


出典:キャズム理論とは | イノベーター理論とキャズムを超える戦略を解説
この図では5つの段階があります。
  • イノベーター(革新者)
  • アーリーアダプター(初期採用者)
  • アーリーマジョリティ(前期追随者 / 前期大衆)
  • レイトマジョリティ(後期追随者 / 後期大衆)
  • ラガード(伝統主義者)
この5段階は、商品・サービスがどの段階で普及するかを時間によって分類したものです。


 音MADとイノベーター理論 

先ほど述べた5つそれぞれの段階について、
音MAD作品がどんな層に見られているのかと
無理やり結び付けて詳しく説明したいと思います。


イノベーター(革新者)
市場全体の2.5%にあたります。商品が発売されてすぐ買う人たちのことです。
この人たちは、商品に目新しさや革新的なものに惹かれてしまいます。

音MAD作品では、音MAD作者にあたる層なのではないでしょうか。
目新しさや革新的というのは、その動画の表現力や斬新さなどを評価することと繋がります。


アーリーアダプター(初期採用者)
市場全体の13.5%を占めます。流行に敏感であり、自ら判断して製品を購入します。
例として、iPhoneが発売されすぐレビューしているYoutuberを見て購入する人とかですかね。

界隈では、音MAD見る専にあたるかと思われます。
多くの作者がマイリスをしている動画や、10選で選ばれた動画などを参考にして、
それらの作品がより広がっていく感じに似ているような気がします。


アーリーマジョリティ(前期追随者 / 前期大衆)
新しいものに興味は持つが慎重に買うかどうか決める人たちです。
アーリーアダプターの影響を強く受ける傾向があります。

上の2つの段階によって、その作品が評価されることによって、
ランキングやTOPページ、Twitterでの拡散やタグのシリーズ化などが相まって、
視聴しようとするいわゆる昔でいうニコ厨がそれにあたるのではないでしょうか。
(現在2019年は、Youtubeや海外サイトでも多くの音MAD作品を拝見できるので、これにあたる言葉が難しい)


レイトマジョリティ(後期追随者 / 後期大衆)
新しいものや流行には慎重で、それが世間で浸透してくると、
それに便乗したかのように購入する人たちです。
上記のアーリーマジョリティに強い影響を受けます。みんな持ってるから買うみたいな。

この段階になってくると、ランキングはその動画シリーズで埋め尽くされ、
Youtubeには転載、大百科の作成、Twitterやtiktokでバズる、ネット記事が作成される。
一般的なネットユーザーに認知され、加えて、学校などでも一部のオタク界隈からその語録が聞こえてくる段階なんじゃないでしょうか。



ラガード(伝統主義者)
その商品については保守的で、今の環境に不自由なく満足しているため、
わざわざ変化を求めていない人たちのことを指します。
前のケータイが壊れたから、連絡ができないからなどやむを得ない理由でスマホに変えた人たちのことですかね。

これはもう、音MADはもちろんニコ動やYoutubeでそういった動画を見る習慣がない人たちのことでしょうか。
SNSでもInstagramなどにいるいわゆる陽キャや、まったくネットを使わない高齢者など、
何かこちら側が犯罪や事件を起こさない限り目の当たりにしない層のことを指すのではないでしょうか。




キャズム理論とは

 キャズム理論の概要 

キャズム理論とは、イノベーター理論で定義された「アーリーアダプター(初期採用者)」から「アーリーマジョリティ(前期追随者 / 前期大衆)」へ、商品やサービスが普及する際の障害のことです。上の図のグラフにおいて、その間に大きな溝があることをキャズムと呼んでいます。


 音MAD作品とキャズム理論 

キャズム理論から考えると、「イノベーター(革新者)」と「アーリーアダプター(初期採用者)」は、キャズム(溝)の手前に分類しているので、商品の普及にはあまり困難を強いられないでしょう。

音MAD作品においては、イノベーター=音MAD作者アーリーアダプター=音MAD見る専の中で盛り上がっている状態を指します。よくある界隈での流行って感じですね。

そこから、いかにしてアーリーマジョリティ、つまりここでいうニコ厨に多く視聴されるかによって、その動画が多くに人に見られる=流行→定番→文化へと発展していくかにつながっていきます。

音MAD界隈におけるキャズムの良い例として、
うんこちゃんこと加藤純一氏が配信した「MAD見る枠(2019/08/28)」があります。

この動画の17:16、22:05など加藤氏が動画に対しての苦言や、
ニコ生とYoutubeのコメントの反応などを見た感じ、
作者の演出がかえって反応が悪くなってしまっている場面が見受けられます。

これらは、ニコ生、そして加藤純一氏の配信は見ているが、音MAD界隈を知らない層。
つまり音MAD界隈におけるアーリーマジョリティ=ニコ厨と、
その素材の出元や流行の経緯、語録などをよく理解している我々作者=イノベーター
見る専=アーリーアダプターとの間に大きな価値観の差、つまりキャズムが生じていると捉えることができます。


 溝を埋め大衆化させる 

ここから生じた問題を解決するには、
このキャズムを乗り越える演出に工夫をしなければなりません。

先ほどの配信を参考にすれば、「素材の味を生かす」ことによって、
キャズムを乗り越えることが可能になります。

ただこれはあくまでも一例にすぎず、
キャズムを乗り越える共通の課題としては、
動画がどのようにして多くの人に見られるようになるか、
その仕掛けを考えて制作する必要があるのではないでしょうか。

マーケティングからの視点で動画を制作すれば、
音MAD大衆化への道も近いかもしれません。


 多角的にみる音MAD 

私が危惧しているのは、よく見る演出や戦法をただ模倣しただけの動画を
投稿し続けたり、同じような動画を視聴し続けることです。

以前、ハンマー氏は面白い動画を作る方法について、
面白い動画を作る音MAD作者さん方は全員、無自覚のうちに音MADから離れる時間を活用しています。音MADから離れた些細な時間で得た発見、アイデアから、情熱とアイデアを抽出しているのです。

出典:面白い動画を作りたいのならば一切動画を作るな
と述べています。

これからわかる通り、同じようなインプットを続けてしまうと、
思考が停止してしまい、結果的に過去に多くやりつくされた同じような演出しかできなくなってしまう危険性が出てきます。

なんでもそうだと思うのですが、いざ学校や会社で会話してみると、
全く違う価値観を持った人たちが大勢います。

それが会話ではなく、コンテンツでも現在ネットを使えば容易に映画や本、ニュースや文献など待ったくこの界隈にかかわりのない情報も用意に入手することが可能です。

その多様な価値観を吸収し、みなさんが持っている動画を制作する表現力と掛け合わせれば、
先ほども述べたキャズム(溝)を埋めることが容易なのではないかと考えます。




まとめ

 音MADはどうあるべきなのか 

昨今、世の中すべてがそうだと思うのですが、よく「多様化」という言葉を耳にします。
実際、グローバル化やダイバーシティなどと言われていますが、
ネットの中でも比較的閉ざされている空間である”音MAD界隈”もその波に押されようとしています。

各方面の意見を見る限り、賛否両論あると思いますが、こんな記事を書いときながら、
個人的にはなるようになったらいいんじゃないかという傍観の立場を取っています。
すごいセコいやり方だと思いますが、私には界隈を動かす力はそんなにないと思っていますし、作りたいものを作れたらそれでオッケー的なところがあるので、
より影響力のある方々で勝手に引っ張っていただけたらいいなぁと思っています。(サイテー)

そんな中で、ふと大学で学んだ「イノベーター理論」と「キャズム理論」が、
少し前に話題になった「音MADの大衆化」を結び付けたら面白いんじゃないかと思い、
記事にした次第であります。

よく制作における技術的な記事はよく見ますが、
それとは違った視点から見た音MADも面白いんじゃないでしょうか。
そういった主張が増えることを楽しみにしています。


おしまい







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