【ヒキ弱王の日常】~数字のマジックに翻弄される僕ら編~(11月9日)
~数字のマジックに翻弄される僕ら編~
パチンコ・パチスロというのは全て数字に支配されている遊びである。だからこそ、その数字の信頼性については昔から度々、審議の的になってきた。
メーカー発表の出玉率より出ないじゃないか! 大当り確率がおかしいのでは? RUSH突入時の期待出玉より全然出ないぞ!…等々。そういった事象に不満を持つ人々からは「詐称」「詐欺」などの強い言葉がでることも珍しくない。
最近ではパチンコの「実質継続率」の話題が多かった。スペックの限界ギリギリの「約81%」なる数字を掲げつつも、その実は3000発大当り(次回大当りまで確約する振り分け)を2連チャンとして計算したもので、純粋な連チャン区間だけの継続率は70%や75%になってしまう、というやつだ。
しかし、そういった話題に上がるような重要なポイントだけではなく、実は細か~く小さ~く“実際の数字と違う”ことは非常に多いのである。
例えば、一番大事な数字とも言える「大当り確率」。現状、スマパチ以外のミドルスペックであれば、長年の基準となっているのが1/319という確率だが、現実問題でいうとほとんどの機種が1/319.7~1/319.9であり、これはもう「約1/320」と言っていい。同じことが甘デジにも言え、こちらはほとんどの機種が1/99.9なので「約1/100」と言った方がより正しいのだが、おそらくパチンコの内規的な理由ゆえに、これらは頑なに「1/319」「1/99」と表現され続けるのだ。
ただ、実は人間の脳も自然とこういった「数字の都合のいい解釈」をしているケースはある。よく言われるのが「8万負けから7万取り返したら実質勝ち」というもの。その日の収支としては完全に-1万であり負けなのだが、一時は-8万まで行ったという事実、そこから7万もの大量獲得を成し遂げたという達成感が、まるで勝ったかのような錯覚をおこさせるのだ。
オレ自身の基準で言うと、もちろん内容や実戦時間にもよるのだが、1万に満たない数千円の勝ちは「少し不満」と感じることが多く、逆に1万前後の負けは「よく耐えた」「立ち回りは正しかった」と自分を正当化することが多い。
酷い時は、1万負けで一旦ヤメようかと思ったのだが、「いや、この台を打つ事は正しいハズだ!」と奮起して続行し、1万4000円まで使ったところで「これ以上は心が痛んでしまう…退却だ!」と急ブレーキしてヤメ。
椅子から立ち上がりながら「いや~耐えた、耐えた」と非常に晴れやかな気持ちで颯爽と店を後にした時は、冷静に考えると我ながらどうかしていたと思う。
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