YNA#120 「10^40」


否定されたわけではないけど最近あまり議論されてないテーマがあって。
「ディラックの大数仮説」というお話。

そう、引きこもりが過熱するとすぐ宇宙のこと考えがちってのは去年も何回か言ったけど、また軽くそういう季節になったっぽい。
みんなの反応も悪くないっぽいから気にせず行くよ!

よくさ、「1回の射精で30億の精子が出る中、勝ち抜いてこれたから自分は超ラッキー」」とか言うでしょ?
ちょっと待て、と。
その前にこの宇宙そのものが成り立っていること自体、とんでもない奇跡ってことを忘れてないか?

無からビッグバンが起こって太陽からちょうどいい位置に地球が生まれてわりとすぐに火星くらいの惑星が衝突して月となり、地軸が上手い角度に調整された上、その月が衛星として地球の周りを回転する。

まず大前提としてこれがないと生命はほぼ誕生しない。

この宇宙を説明するために物理定数ってのがたくさんあって、定数がちょっと違うだけでいまの宇宙はその姿を保てない。
例えば、酸素が存在しないとか太陽が蒸発しちゃうとかね。

その定数の中でやけに一致する数字があるぞ?ってことをディラックが提唱した。
「宇宙の年齢と光速度の積と、電子の電磁的半径の比」「電子と陽子の距離での電磁相互作用と重力相互作用の大きさの比」「宇宙に存在する陽子と中性子の数」、10の40乗。億とか兆はもちろん超えて、正。10正。30億の精子とかもう比較にならない。

こんな小さな数字なのに一致するのおかしくない?
誰かの意思がないとここまでの奇跡ありえなくない?
ってことをディラックが言っていて。

話逸れるけど、恐竜が絶滅したのもそうだよね。
なんであの時期にたまたま小惑星(もしくは彗星)が衝突して地球の4分の3の生命が絶たれたのか?
それがあってこそのヒト誕生と考えると、あまりに都合良すぎないか?

地球の歴史46億年からするとめちゃくちゃ最近の25万年前にホモ・サピエンスが誕生し、必然のようにみるみる勢力を拡大、ほぼ制覇したと言っても過言ではない。
例えば、いま6600万年前と同じような惑星衝突があったとしても、人類ならなんとか生き延びそうじゃない?