YNA#59 「パチンコ打つのを我慢しよう」


(※4月1日に執筆しました。公開時には状況や考え方が変わっているかもしれないことを先にお断りしておきます)


3月30日に「12時間耐久!生マニア」という番組を放送した。
コレクター・貴方野チェロス宅からお送りするレトロ台実戦番組だ。

ぼくは、初めて覆面を取ってカメラの前に立った。

その前日、ぼくとチェロスは電話打ち合わせをした。
「新型コロナ感染拡大が怖いから出演者・スタッフみんながマスクをしよう」と提案したんだよね。

チェロスは、
「マスクはしたくない。エンターテイメントとして、視聴者には新型コロナを少しでも忘れて欲しい。マスク姿を見るといらぬ不安を与えてしまう。現にテレビに出ているひとたちは誰もマスクしていない。自分は死ぬ覚悟ができている」
という言い分。

一方ぼくは、
「死にたくないし、誰かにうつしたくもない。そもそもすでに感染している可能性を否定できない。それに、画面の向こうに出る立場だからみんなの手本とならなきゃいけない」
と言った。

どっちが正解とかない問題だから説得はとても難航したけど、結果としてディレクターであるぼくの主張を聞いてもらった。

ちなみに、番組内でチェロスが、
「マスクしないと出演しないってマスクドさん言うから」
と発言し、トークの流れ上ぼくも流していたけど、そんな事実はないよ。

ぼくが提案したのは、
マスクをするか、番組中止とするか、だった。
どうしても納得してもらえなければマスクなしも覚悟はしていた。
一応訂正しておくね。

で、いま改めて考えても、やっぱりそうして良かったと思う。

そうじゃない?

マスクしないで密集した記者会見なんか見てると、危機感足りなさすぎだろって思うし、生放送の歌番組でハイタッチしようとして「あ、いまはやめとこう」って言ってた出演者には好感を持ったもの。

まあ、このへんはそれぞれ考え方があるからね。

ちなみに、番組は近年稀に見るレベルで良いデキだったと思う。
タイムシフト期限内にぜひ観てね。


そして、その晩。
Amzonプライムで「8時だヨ!全員集合」を観たら、尋常じゃないほど号泣して。

大好きだったんだ、志村けんさん。

小学生の頃、家族で何度か収録を観に行った。

お笑いというジャンルを知ったのがドリフだし、ひょうきん族が始まっても小学校卒業するまではずっと全員集合を観続けていた。

ぼくの原点なんだよ、本当に。

そして、午前4時。
覚悟を決め、以下のツイートをした。

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マスクド・モリタだと本当に言いたいこと言えないから、以下は田澤英樹としての発言。

・自粛地域関係なく、できるだけ外に出て欲しくない。可能なひとはマジ引きこもろうよ
・パチンコ、パチスロ? 当然行くなって。ただし、それが仕事になっているひとはしょうがない、かも。難しい!
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このあとにもいくつかのツイートが続くんだけど、まあそれは各々読んでもらえたら。

重要なのが、パチンコ業界に生きる人間として「いまはパチンコに行くな」と発言すること。

ずっとずっと思ってたんだ。
でも、保身のため言えなかった。

パチンコ店関係者からしたら、
「こっちも生きるために営業してるんだよ。なに邪魔してくれてんだよ!」
って思うもんね。

実際、屋内とはいえ思ってるより換気されてるらしいし、消毒なんかもしっかりやっている店舗も多そうだし、それほど感染しやすい環境じゃないのかもしれない。
少し前にはぼく自身、そういう記事をリツイートしたし。

でも、もはやそういう段階じゃないと思うんだ。