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「Wake Up, Girls!」第3話感想 ~WUGとフラクタル~

2014/01/28 15:32 投稿

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  • 山本寛
第3話は一転して、アイドルアニメの王道と言える展開になりました。

 やはり7人が活躍しているシーンを見ると、ホッとするし嬉しくなります。石巻のおばあちゃん達と同じ気持ちになって応援しながら視聴しました。そんな中、またしても怪しい影が忍び寄り…、というところで次回に続きます。

 色々言われている作画についてですが、気になる部分は所々ありました。それでも今回は、キャラクターの魅力を前面に押し出し、コアなファン以外にも一定のアピールすることができたのではないかと思います。 監督もBDでは修正すると発言していますので、それに期待したいと思います。また、2話でも感じたことですが、この作品ではメンバー以上に周りの大人たちが表情豊かに描かれています。それによって「Wake Up, Girls!」を取り巻く状況を際立たせる演出は、作画が厳しかった今回も健在でした。

 さて、作画の件は一旦置くとして。

 1話から3話までの構成は、少々特殊なものでした。大人たちに翻弄され屈辱を味わった1話と2話、ステレオタイプな駆け出しアイドルのイメージをストレートに描写した今回。「Wake Up, Girls!」は序盤の3話を使って、今後作中で描いていく落差を視聴者に示しました。更に、その落差の源泉として汚い大人といった、従来のアイドルアニメではタブーとされてきた要素を盛り込んでいくことも宣言しました。

 では、なぜこのようなシリーズ構成を組んだのか。答えの鍵となるのは、同じ監督が制作したTVアニメ「フラクタル」です。

 「フラクタル」は、人類の未来を描く壮大なSF作品で、2011年冬に放映され大きな期待を集めました。しかしこのアニメはファンの離脱を招き、商業的には失敗に終わります。様々な理由があるとは思いますが、作品後半でをテーマにした陰鬱なストーリーを展開したのが、原因の一つだったと言えるでしょう。視聴者はこの作品を、アニメらしいSFやファンタジーとして捉えており、そのようなシーンは想定していませんでした。予想していた振れ幅を大きく超えたこと、それも敏感なテーマである性について暗い話を見せられたことで、裏切られた気持になったファンが反発することとなりました。

 同クールで放映された「魔法少女まどか☆マギカ」は、1話から3話までを使って巧みに導入を図り、話題をさらいました。そのシリーズ構成が注目されていたこともあり、「フラクタル」の後半はいっそうマイナスの印象を持たせるものとなりました。

 途中の展開に失望してファンが離れた作品としては、2013年夏のTVアニメ「ステラ女学院高等科C3部」も挙げられます。女子高生たちがサバイバルゲーム部の活動に取り組む物語で、当初は明るく楽しい放送回が続きました。視聴者はこのアニメを心地よい作品と認識しますが、中盤から様相が変わり憂鬱な心理描写が続くようになります。クライマックスに向けて何らかの障害を設け、それを乗り越えることでハッピーエンドとするのはよくあるシナリオです。しかしステラでは解決が示されない状態が長く続き、ファンは苛立ちを募らせていくはめになりました。

 これらと比較すると、「Wake Up, Girls!」のシリーズ構成に込められた意図が見えてきます。これから繰り広げられる物語の主題や落差を、最序盤ではっきりと提示し、視聴者に心の準備をさせる。それが3話までの狙いだったのではないでしょうか。逆に言えば、予防線を張る必要があるほどのショッキングな展開が今後に待ち受けている、ということなのかもしれません。

 第4話の予告はまたしても、厳しい内容を想像させるものです。これまで思わせぶりな演出が続いていた、島田真夢の過去。作中最大の謎がどこまで明かされるのでしょうか。次回を楽しみにしています。また、作画についてはあまり崩れると内容に集中できなくなってしまいますので、何とか持ちこたえてほしいものです。

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