井川KPが適当につづる戯れ言

【TC03】「誰ソ彼ノ淵」感想と二階堂千鶴の考察【クルリウタ】

2020/08/07 00:05 投稿

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◆はじめに

 この記事は『アイドルマスターミリオンライブ! THE@TER CHALLENGE03』の感想と考察をしたものになっています。物語のネタバレと、個人的なガバガバ解釈が含まれていますので、ご理解をお願い申し上げます。

















◆自己紹介と前書き


 皆さん初めまして。そうでない方はお久しぶりです。ニコニコ動画にてアイマス動画をアップロードしている井川KPと申す者です。

 普段は非常に筆不精で、物事の感想や考察なんかを出すことは普段からやってないんですが、今回は上記の通り、『アイドルマスターミリオンライブ! THE@TER CHALLENGE 03』「誰ソ彼の淵」の感想と考察を書こうと思いました。

 私は普段から、ネタバレ上等で構えてる人間なのですが、TC3の発売後に方々から

「TC3が怖すぎる」「救いようがない」「グロい」「運営の本気」etc...

 といった、アイドル作品の劇中劇とは思えないようなネタバレ感想をよく目にしていました。「そんなにヤバいシロモノなのか?」とワクワクしたのを覚えています。そりゃ、TA・TBでもホラー、サスペンスといったゾッとする劇中劇はありました。でも、ここまで騒がれてはいなかったかと思います。それ程までに異質な盛り上がりでした。しかし、発売日当日からしばらくは、副業が立て込んでいた為買いに行けず。(知的障害者の入所施設で働いている為、休日が不定期)。
開幕戦を前にスぺりまくってた多村仁志選手のごと 発売日には間に合わなかったので、数日遅れでCDを最寄りのお店(車で1時間20分の距離とかいうド田舎)に買いに行ったわけですよ。ここでひとつの後悔があります。

 帰りの車内で爆音で聞くものではなかった。





◆聴いた後の感想


「面白かったけど、これアイマスでやる必要あったか!?(笑)」
 というのが率直な感想でしたね。謎の多い設定を始め、散りばめられた謎、意味深な暗喩(メタファー)、情け容赦の無い惨劇描写、人肉を食べているとみて間違いない表現……。ホラー好きにはたまらない要素のオンパレードに、私は久々の高揚感すらおぼえていました。
 というのも、高校生の時分に、ホラー小説というものにドはまりしていた時期がありまして。特にグロテスクな描写と、人間の闇が存分に覗かされている物は特に大好物でした。(趣味が悪い)私のような趣向の人であれば、TC03のドラマは大満足この上無しだったでしょう。

でもアイマス好きにこんな趣向をぶつけるのは挑戦的すぎるでしょ!

 ホラー作品としては間違いなく正解です。物語が進むにつれて尻上がりに、恐怖に身体が蝕まれていきましたし、終盤の怒涛の惨劇ラッシュは圧巻です。「孤島サスペンスホラー」改め、「孤島スプラッタサイコスリラー」と明記しても良かったと思いますね。(圧倒的ネタバレ)もしこのドラマが映像付きだったならば、765プロ劇場の子たちの1/3は観ていられなかったことでしょうね。
 それほどまでにグロテスクでおぞましく、救いようがない作品でした。これのストーリーと台本・脚本を見て、アイマス世界のアイドル達は正気でいられたんでしょうか……。そして、現実世界でのスタッフさんと声優さんたちは、本当にこれがOK出たのかと心配になったのではないでしょうか……。
 感想をまとめると、「ホラー好きな自分にはおあつらえ向きの面白さだったけど、怖いのやグロいのが苦手な人には勧められない」といったところでした。
 
 それでは、色々と謎の多かった島の所有者である二階堂千鶴の考察について次の項目で語らせて頂きます。





◆千鶴の考察とカニバリズムの話


 千鶴は、本作品のメインキャラクターの一人で、茜達が流れ着いた島の所有者です。……が、驚くべき事にこれ以上の情報が無いです。人肉を食べているということはドラマの内容を聴いていく内に察しがつきましたが、これだけデータに不明が多いのは、ストリートファイターⅡの豪鬼くらいなもんです(例えが判りづらい)
 色々な方が、千鶴の正体についての考察をされていますが、私はこう考えました。

千鶴は40年前に起きた沈没事故の生存者である。

 ……誰でも最初は通る考察のひとつじゃねーか!
 そう思われる方がほとんどでしょう。別のブロマガやnote等の記事にて、「千鶴が人ならざるものである」という考察を幾らか拝見したのですが、私は「少なくとも当初は普通の人間だった」ということを前提として捉えて、考察を進めていきます。
 さて、プロローグにて、BGMに紛れて聞こえてくるラジオの音声からは「40年前の沈没事故の犠牲者は、半数以上が未だ行方不明のまま」という内容が発せられていました。物語に何の関わりもなく、沈没事故の話を出してくるとは思えないので、何かしら千鶴、ないし志保・伊織と関連性があって良いと考えるのが自然です。

 ここで、今回の肝となってくる人肉を食べる行為。「カニバリズム」と遭難事故の話についての話。人道的に考えて、人肉を食らうというのは、あってはならない行為であり、禁忌中の禁忌と言って良い物ですが、世界には過去に何件か、遭難事故とカニバリズムがリンクしている事例が存在します。


ウルグアイ空軍機571便遭難事故(1972年 10月13日)
 飛行機が雪の積もるアンデス山脈に墜落し、事故発生から72日後に、奇跡的に19名の生存者を発見し救助したが、生き残った彼らは死んだ者たちの肉を口にする事で、命を繋いでいたという事でした。当然多くの者がそれを拒みましたが、選択は二者択一。死体を食べるか自分が死体になるか。結局、ほとんどの人が死体を口にしていたとの事です。
 アンデスの聖餐という名目で、ドキュメンタリー映画にもなっている話で、説明を読んでいる内に勘付いた方もいらっしゃったのではないでしょうか?

ミニョネット号事件(1884年 7月5日)
 航海中のヨット船が難破し、乗組員4人は救命船で脱出をしたものの、18日間の漂流を経て、とうとう食料が底をついた。船に乗っていた若者のひとりが、喉の渇きを潤そうと海水を大量に摂取。虚脱状態に陥った。船長は彼を殺害し、血で渇きを癒し、死体を残った3人の食料にしたとの事でした。
 後日、船員3名はドイツ船に救助され生還しましたが、母国に送還されると殺人の罪で拘束されました。しかし彼らは人肉を得るため船員の若者を殺害したのは事実だが、そうしなければ彼ら全員が死亡していたのは確実であり、その若者が死亡するのを待っていたら、その血は凝固してすすることはできなかったはずであると主張したとの事です。
(Wikipediaより引用)


 雪山、海上と場所は違えど、遭難事故から生き延びる為に人の肉を食らったという点では共通しています。


 閑話休題。これらの話を念頭に置いた上で、このような仮説の話が考えられます。

 40年前、多くの乗船者を乗せた船が沈没し、生き永らえた人達が島に流れ着きました。最初は救助を待って食料を得て生き延びる為に力を合わせていましたが、次第に食料も無くなり、救助が来る気配もありません。そこである人が「誰かを殺して食料にしよう」と言い出しました。当初は誰も賛成しませんでしたが、このまま全員が死ぬか、誰かを犠牲にして生存の可能性を高めるか。その結果、体力の無い者・自らの人生にピリオドを打ちたい者から順番に処分され、生存者達は延命を図っていきました。

 この話を前提とする場合、プロローグで千鶴が言っていた「食料は何より貴重」というセリフに、深い意味が加わってきますよね。現実でも、戦争を体験して食事を満足に取れずにひもじい思いを経験したお年寄り達が、食べ者を大事にしているように、「食料(人の肉)は何より貴重(生き延びる為に)という隠された意味が見えてきます。

 ここでツッコミどころであるひとつの話。

「千鶴は何歳なんだ?」
 多くの考察では若々しさを保っているから、人では無いといった意見を見かけましたが、よく考えてみてください。漂流してきた茜達4人は、娘として紹介された伊織を見て、関係性に多少の違和感は覚えつつも、千鶴の年齢の事に関して、不審に思ったかのような描写は見受けられませんでした。伊織は見た感じ、茜やエレナと同い年くらいだというセリフがありましたので、ドラマの設定上では高校生くらいの年齢なのでしょう。(本来なら伊織は15歳の中3です)つまり、千鶴は高校生の娘が居てもなんらおかしくない年齢の女性だったと考えてもおかしくはありません。
 勝手な偏見で恐縮ですが、高校生の子どもを持つ母親の年齢としては、若生ても30代後半。平均的なところで40代。場合によっては50代。まちまちではありますが、少なくとも20代の人に高校生の子どもがいるのは一般的に見て少ない例です。それこそ違和感を持たれてもおかしくありません。イラストでは若いご婦人の千鶴さんですが、ドラマ上では40代くらいの見た目だったのではないでしょうか。
「あれ? 40年前の事故で今の年齢が40代なら辻褄が合わないんじゃないの?」
 この疑問が新たに浮上してくるのですが、ここでまたカニバリズムの話。今度は人肉を食らうことに対して考えられてきた事や人肉を食らう行為の「意味」の話です。


・人肉を食べる事で得られる効能
 19世紀にキリスト教の布教の為にアフリカ大陸に渡った宣教師達の報告によると、アフリカでは当時、多くの部族が日常的に人肉を食べていたとの事。
 ある部族は、若者の肉に若返りの効果があると考え、それを一族の長老たちに捧げていたらしいです。また、アボリジニのあいだでは、死んだ父親の肉を食べれば、父の狩猟の技術が子どもに伝わると信じられていたそうです。バスト族は殺した敵の胸を刃物でえぐり、その心臓を取り出して、その場で生のままで食べました。そうすることで、勇敢だった相手の勇気と力を自分の物に出来ると考えられていたそうです。

・殺害後に人の肉を食らう行為の真意
 日本人留学生の佐川一政は、1981年に留学先のパリでオランダ人の女友達を射殺し、彼女の死体を犯したあとで、その乳房と唇と大腿の肉を料理して食べて、残りの部分をスーツケースに詰めて、森の中に遺棄しました。
 1973年に逮捕されたアメリカのエドモンド・ケンパーは、実の母を含む8人の女性を殺し、母を含む数人の死体を犯し、そのうち2体を食べました。
 何故、犠牲者を食べるのでしょうか。それは『食べる』という行為が、究極の支配を意味するからです。相手を殺してその肉を食らい、それを消化吸収することで、そして便として排泄される。それこそまさに、相手の全てを支配し、服従させて、その全てを所有するという他にならないのです。  (どちらの項目とも、湘南人肉医 著:大石圭 より引用)

 と、いった具合に、カニバリズムと一口に言っても、様々な考え方と捉え方があったようです。私はこの効能と真意について注目しました。

閑話休題。以上の事を念頭に置くと、千鶴の年齢や言動についても、符合する事になるんです。人肉を食らう事で、食された側の者の若さ、力を手に入れるという効能。相手の全てを支配して服従し、所有するという真意。千鶴は、人の肉を食らうことで若さと強さを持ち強烈な支配欲の持ち主である。といった事が推察出来るんですね。
 作中での志保が、相当な腕の立つ人物でありながら千鶴に服従しているのかを考えると、千鶴の方が強いからではないかという考えに行きつきますよね。そして、強さの秘密は人の肉を食べてその者の力を得ていたから。同時に、40年という月日の経過の割に、千鶴が見た目の若さを保ち続けているということも 多少強引ながら 説明がつくのではないでしょうか?
 更に、作中での発言「島の『もの』は全て私の所有物」といった旨については、これまでの説通りに考えれば、人肉を食べ続けた結果、強烈な支配欲をを得てしまった……といったところでしょうか。「もの」は「物と者」どちらともにかかっているものと考えることが出来ます。そして、これらは同時に、クルリウタ そのものの歌詞にも繋がってくる部分があると私は考えます。


偽りながら愛することが人間(ひと)の正しさならば
正常(つね)を纏わせて 隣で生きようか

「食べることは究極の支配。愛する者を食することは愛する者を独占すること。究極の束縛。
 好きな人を自分の身体に取り込むこと。それこそ愛を偽って隣(体内)に生かすこと」

守るべきはこの世の道理(ことわり)
それとも真心か 肌の裏で蠢く痛みに狂おう心

「非人道的な行為(人肉を食べる)をせずに自分が息絶えるか。それとも生き永らえたい本心から人肉を食らい、道理を外れるか。その葛藤の中で狂っている心」

 人肉を食べ続けて、人間として壊れて狂っているのは紛れもない事実です。若さを保ち続け、人肉を食らい続けることを繰り返す。それが「繰り返し」の意味が含まれる、クルリウタなのではないでしょうか?

 千鶴の項目を一番に語りたかったので、結論付けると、千鶴は40年前の沈没船事故の生存者であり、他の生存者達の肉を食べて生き延び続けた者。以来、強烈な支配欲でこの島に来る者を自分の所有物にしている。といったところで落としどころにします。




◆他の考察点

 千鶴の考察ばかりで長くなってしまったので、ここからは他に残された謎について個人的な主観と偏見で箇条書き形式で考えていきます。

・お屋敷はどうやって建てた?
 千鶴は圧倒的な力でもって、他の生存者達を支配下に置いた事が予想されます。反抗して食べられた者もいれば、服従して命だけは助けられた人も居たことでしょう。無線が繋がっていたり、定期的に物資船が来ているということを信じるならば、救助された後に、島を本当に買い取って、屋敷を構え、島の反対側にちょっとした集落を作ったのかと思います。もちろん、千鶴の息のかかった者たちが根回しした為、人肉を食べていた事は一切公にはなりませんでした。

・島の反対にあった集落は何?
 牛がいるみたいだと茜たちは言っていましたよね。恐らく、牧場的な施設とある程度の自給自足が出来る畑もあったのではないでしょうか。ですが、詳細までは出てきておりません。もっとも、更にえぐい物があったとかそんな事も想像出来ます。人間を家畜のように飼って、食用の人間を育てる「人間牧場」とか……。

・志保と伊織は何者?
 別の船の事故の被害者ではないかと思います。志保は千鶴の強さに恐れおののき、自分を捨てて服従を決意した者。伊織は服従しておらず、軟禁状態でした。何故生かされていたのかはこの後に茜が生かされたこととまとめます。

・茜達の乗った船が事故に遭ったのは?
 あの海域の天候が荒れやすく、事故が起きやすいところだったため。というかなり都合の良い解釈をしておきます。

・当初、4人を生かそうとしていた雰囲気について
 千鶴は口八丁手八丁で、4人に島から出ないように促していました。後から食べることは明白なのですが、ある程度生かせようとしていたとも考えられます。生かす理由についてですが、食肉を作っている人が美味しい肉を自分好みに育てて出荷するように、4人を美味しくしようとしていたのではないでしょうか。或いは、人間牧場へ連れていき、強引に妊娠・出産をさせて新たな遺伝子の入った人間を作って、将来的に食べようとしていたんじゃないでしょうかね……。つまり、娘として迎えられた伊織と茜は、養豚所で言うところの雌豚扱いにする予定だったんでしょうね。

 こんなところです。最後、走り走りになってしまいましたが、締めに入っていきます。





◆終わりに

 ミリオンライブは毎回、挑戦的に様々な試みをしてくれました。それは2013年のサービス開始から、方向性に違いはあれど、一貫した軸の元続けて貰っています。こと、ホラーに関しては、苦手な人間がたじろいでしまいほどに出来がよく、グリー時代の怖いイベントには、毎回舌を巻いていました。「誰ソ彼ノ淵」は、今までホラーイベントに携わって来た方たちの、ある意味集大成とも言うべき、素晴らしい音響作品に仕上がっていたと思います。賛否両論あったかと思いますが、この路線のまま引き続き、私達ユーザーを楽しませてくれることを、深くお祈りしています。ですが、これだけは最後に言わせて下さい。






やっぱりアイマスでやる内容じゃねえよ!!





 現場からは以上でした。

コメント

井川KP (著者)
No.2 (2020/08/08 23:52)
>>1
コメントありがとうございます。出来る限り、現実的な考察を意識した結果、千鶴さんを40年前の生存者という形で着地させることなった形でした。流石に伊織が40年間も姿同じというのは苦しいかなーとも思ったりして……。

ホラーも良いですが、普通のポップなアイマスが見たいですよね!
ゲスト
No.3 (2020/08/15 16:37)
楽しく読ませていただきました!
『偽りながら〜(中略)正常を纏わせて隣で生きようか』は、『ヒトを食する己を隠して優しく接する千鶴もまた嘘ではないから、自分も狂気を正常で隠して仕える』という志保のパートなのかなと思っています。
千鶴さんが2日めの夜に香織先生をあやしてるシーンは、『逃がさない』だけではないモノを感じました。その達観も含めて、40年前の生存者→超越しちゃった千鶴さんというのは同意です

CDドラマ聞いたら謎が解決どころか増える一方ですね、これw
秋月先生は館で仕留めたのに山に吊るされてたのは…血抜きと天日干しですかね?冷凍保存で済む気もしますが…。
井川KP (著者)
No.4 (2020/08/22 21:53)
>>3
コメントありがとうございます。
歌詞の考察に関しては、様々な解釈が出ていて中々難しいところではありますよね。

2日目に千鶴さんが歌織先生を止めてるところは、やはり千鶴さんは「同族になれる人なら生かしておく」みたいな考えもまだ少しあったのかもしれませんねえ。自分の同じ道を歩ませたい為に……。

律子先生がつるされていた件は本当に謎です。怖さの演出の為の言われたらそれまでですが、食べるにはあまりにも効率が悪すぎる。すぐに捌いて冷凍保存しないと肉が傷みますから(そこを具体的に言うな)
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