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私の家族は、私と妹がアトピー持ちでした。

アトピーって、大したことなさそうでも、かなり辛いんですよね。

そしてその苦しみを、あまり人には分かってもらえない苦しさがあります。

私が30年間苦しんで、そしてその苦しみから抜け出すまでの日々をお伝えいたします。

小さな頃から手が痒かった......


私が小さな頃から、突然手が痒くなることがありました。

子供だったので、どうしてかは分かっていませんでしたが、手が痒くてたまらなくなり、よく掻きむしっていました。

また私の妹も同じような体質で、2人で手を真っ赤にしていたのです。

私達の父親も、時々手が痒いと言っていたので、父方からの遺伝だったのかもしれません。

しかし、アトピーを持っていない母親には、この苦しみをなかなか分かってもらえませんでした。

手が痒いと伝えても

「じっとしていれば治るよ」

と言われてしまったのを覚えています。

子供心に「じっとしているのが辛いのに......」と思って、しょんぼりと部屋に戻って、そして手を掻いてしまっていました。

本当はそれがまずいことだったのですが、子供の私にはわかりませんでした。

大人でしたがアトピーのことを全く知らない母親も、分かっていなかったと思います。

どうして時々手が溜まらなく痒くなるのかな......そう思うと、気分がどんよりとしてしまったのです。

手が痛くて洗い物ができないよ!


今でこそ、アトピーのことは色々知られるようになりましたが、私達が子供の頃には、アトピーに対して本当に理解がなかったと思います。

まわりの人にも、何となく手が荒れているくらいに思われていたようです。

しかし、平気な顔をしているようで、実はその痒さは相当なものだったのです。

私や妹は、どうも脂っこい料理を食べたりすると、アトピーがバーッと出ていました。

そして料理を作ってくれる母親は、アトピーに対して無関心でした。

子供達が手が痒がっていることに対して、首をかしげるくらいで、病院にも連れて行ってくれませんでした。

当時は情報が少なかったということもありますが、とても悲しかったのを覚えています。

特に辛かったのは、洗い物ができなくて怒られたことです。

手が痒くて、そしてかきむしっているので、洗い物をするために手を濡らすのが溜まらなく痛かったのです。

洗剤だけでなく、手が水に塗れるだけでもピリピリと手が痛みました。

しかし、アトピー症状に苦しんだことのない母親は、いくらそれを説明しても、分かってもらえず

「さぼりたいだけじゃないの?」

と言われて、本当にこの人は実の母親か!と、イライラした気持ちを抱えていました。

「お手伝いを怠けちゃいけないよ」の言葉でキレてしまう






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