人生勉強を兼ねて、「シュガー」で新人ホステスとしてアルバイトを始めた私、山根麻弥。不倫に二股三股、枕営業...欲望渦巻く酒場で見た、男と女のアレコレをみなさんにもお伝えしちゃいます！
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12月はスナックのかきいれどき
忘年会の多いこの時期は、スナックも年に一度の稼ぎどき。『シュガー』もありがたいことに、連日満員御礼の大繁盛です。久しぶりのお客さんがいらっしゃることもあれば、誰かに連れられたりして初めてお見えになる方もいて、その様子はまさに人間交差点！
年末ということもあり、お客さんも心なしかいつもよりはしゃいでいるように見受けられます。楽しく盛り上がれればそれでいいのですが、その浮かれた雰囲気がトラブルを呼ぶこともあり...。
というのもつい先日、私が『シュガー』で働くようになって初めて、警察沙汰になる事件が起きたのです。騒動のタネは、ひとりでいらした初来店のお客さん。
女の子のドリンクも気前よくごちそうしてくれて、カラオケを歌ったりして楽しそうに飲んでいたのですが、何曲目かの歌の途中で6名の団体さんがご来店すると、カラオケを途中で演奏停止に。そして「おい、お前ら！ うるせえんだよ!!」と怒鳴り出したのです。
常識が通じない相手もいる！
「責任者は誰だ！ 名刺出せ!!」とキレるそのお客さんに、団体さんは平謝り。しかしまったく聞く耳を持たず、「どこのモンだ!?」と威圧したり「お前らみたいな会社、すぐ潰れるわ！」などと声を荒げて悪態つきまくり。
いくら団体さんが入店時にうるさかったと言っても、常識の範囲内だと思っていたその他大勢のお客さん&スタッフは、ただポカンと見守るしかありませんでした。しかしあまりにもしつこく、オーナーが割って入るも一向に収まる気配がないので、最終的に警察を呼ぶことに...。
騒ぎを嫌がって帰るほかのお客さんを横目に、そのお客さんは「自分は偉いんだぞ」とばかりに「巡査部長の○○は俺の知り合いだ、○○を寄越せ」と威張っていましたが、たまたまお休みだったようで、警官が到着すると外に引っ張り出されて消えていきました。団体さんは当然、「せっかく久々に『シュガー』に来たから楽しく飲みたかったのに...」とテンションガタ落ち。
人間として本当に大切なことって？
この騒動で再確認したのは、立場や肩書き、お財布の具合などで人の立派さははかれないということ。確かにそのピンのお客さんは身なりも羽振りもよく、それなりの役職にいるようでしたが、はっきり言って迷惑なだけ。
いっぽう団体さんは作業着姿のいわゆるブルーカラーですが、たいそう失礼なことを言われたにもかかわらず、うるさい酔っ払いにみんな冷静かつ大人な対応をしていました。
酔っているときこそ、人の本性が出るのかも!? と思うと、どちらが人として成熟しているかは一目瞭然。気を取り直して乾杯しながら、心のなかで団体のみなさんに拍手を送りました☆
さて、未経験からのスタートながらなんとか続けてきた『シュガー』のお仕事ですが、しがらみや不規則な生活に疲れとストレスがたまり、最近はモチベーションも下がり気味。この際、新年からは気持ちを切り替えて転職し、ハケンのお仕事でも探してみようかなと思っています。
というわけで、『スナック「シュガー」』は今回が最終回。みなさま、いままでどうもありがとうございました☆ 山根麻弥は、来年からまた新しいステップを踏み出します♪
photo by Thinkstock/Getty Images
