毎週金曜日22時すぎ、ひっそりと開店する、ここスナック「シュガー」。
人生勉強を兼ねて、「シュガー」で新人ホステスとしてアルバイトを始めた私、山根麻弥。不倫に二股三股、枕営業...欲望渦巻く酒場で見た、男と女のアレコレをみなさんにもお伝えしちゃいます！
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☆同期入店で同い年のふたり
「シュガー」の新人ホステス、MちゃんとRちゃんは同時期に入店した同い年の女の子。自然と仲よくなってもよさそうなものですが、どうやらこのふたりの雲行きが怪しいようで...。
Mちゃんはスラッとしてスタイルがよく、ボイトレに通っている歌の腕前はプロ級。動作もテキパキとしていて、真面目な感じの子です。
ただ、お客さんにも女の子にもあたりがきつく、ほかの女の子が呼んだお客さんの席に勝手に座ってしまったり、自分ルールで片づけをしてしまったりするので、以前から在籍していた女の子は苦手意識を持っているよう。
対してRちゃんは、ガッシリと大柄ですが、女の子らしい高い声で雰囲気は「イマドキ」な感じ。席についてお酒を飲むと、テーブルのお仕事をまったくせず、ただの「飲み会」になってしまうのが難点です。
☆うまくいかない個性が全然違うふたり
ある夜、3人でふたりのお客さんを接客したときのこと。そこではRちゃんはお客さんのお酒を作る係だったのですが、カラオケで自分の歌いたい曲を探すのに夢中になり、テーブルの上は見てもいない。
Mちゃんはそれに気づいていて、バカにしている雰囲気すらある...。クールなMちゃんとおバカキャラのRちゃん、個性が全然違うのでやりようによってはすごくおもしろい話ができそうなのですが、ふたりは全然会話をせず、お客さんにも「仲悪いの？」なんて言われてしまう始末。
そして、RちゃんとMちゃんの間にいたお客さんが煙草を吸おうとしたときのこと。Rちゃんは煙草の火をつける、という意識はあったようで、すぐにライターを構えたのですが、いざお客さんが煙草をくわえると、奥からスッとMちゃんがライターを差し出したのです。
これにRちゃんは反感を持ったよう。あろうことにも「どっちからつける？」とお客さんを詰めちゃった（笑）！
☆ライバル心はよくも悪くも紙一重
その場は私も、そしてもうひとりのお客さんもライターを差し出し「集中砲火～」なんて言ってごまかしたのですが、チームワークが必要とされるスナックで、さらにお客さんの前でライバル意識をむき出しにするのはまずいって～!!
結局、戸惑っていたお客さんも最初から構えていたRちゃんから火をもらって一件落着したのですが、最後までRちゃんとMちゃんはかみ合わないままだったし、お客さんはどちらにも悪印象をもってしまったみたい。
ライバル意識って、自分が成長するために持つのはいいけど、相手を出し抜こうとか自分が目立とうとか、そういうふうになっちゃうとただのネガティブ感情。
ましてや、それでお客さんに気を遣わせてしまっては本末転倒です。同期で同年代のふたり、前向きに切磋琢磨していってほしいな～と思いました。
photo by Thinkstock/Getty Images
