そんな思いに応えて、恋バナ収集ユニット「桃山商事」が、グリッティ読者たちのリアルな恋の悩みに答えます。
スパッと解決! とはいかないけど、ちょっとすっきりして前向きになれるゆる〜い恋愛相談室。
さて、今日のお悩みは?
file.041年半付き合っていた彼にプロポーズをされました。その場でOKしましたが後になって、「本当にこの人でいいのかな?」と不安になってきました。彼のことは好きだしうれしい気持ちもあるのですが、今後もっと良い人が現れるのではないかという気持ちもあり...。こんな気持ちになっている自分にも嫌気がさしています。少しでも迷いがあるならやめたほうがいいでしょうか。(Aさん 28歳 事務)
これがいわゆる「マリッジブルー」というものなのかな。優柔不断に見えるけど、個人的には誠実な悩みだなって感じます。
状況的にはfile.03の彼とも似ているかもしれないけど、大きく違うのは、この相談者さんは葛藤しているけど、前の彼は葛藤していないという点...。
その違いは大きいですね。
決断を下すのは本当に難しいことだから葛藤が生じるのは当然。自分をきらいになる必要はないと思います。
ちなみに清田代表も、結婚するときに葛藤はありましたか?
妻と結婚するときはなんの葛藤もなかったけど、前に付き合った人との間には、この問題が生じ、最終的に愛想をつかされてしまいました...。
まさかの経験者!!
「おまえじゃねぇか!」って話だよね...(笑)。
その人とは20代後半から6年も付き合っていたんだけど、桃山商事の活動で「結婚を決断しない彼氏」にモヤモヤしてる女性の話を死ぬほど聞いていたはずなのに、自分の経験にまったくフィードバックできてなくて。モヤモヤさせてしまって、結果的にフラれる始末...。だから結婚するにあたっての葛藤は、痛いほどわかります。
そんな清田代表から見て、この悩みはどうでしょうか?
相談者さんは「この人以上に良い人がいるかも」っていうことが引っかかっていると言っているけど、もしかしたら葛藤の原因はそれだけじゃない可能性もある。
たとえば「結婚したら気軽に女友だちとお茶する時間がなくなっちゃうかも」とか、「仕事帰りにふらっとひとり映画することができなくなるかも」とか...。そういう自由を手放すことへの恐れも入っているかもしれない。
マリッジブルーって一言で言っても、いろいろあるんですね。
この手の悩みを抱えている人たちの話を聞いていると、時間の使いかただったり、お金の使いかただったり、人間関係だったり、複雑な要素が絡み合って迷いや葛藤を生じさせているケースが多いんです。相談者さんは「相手に対する好き度」だけを問題にしているけど、じつはもっとさまざまな問題が絡み合っている可能性がある。視点を変えて、この問題を捉え直してみるのも手かもしれません。
なるほど〜。
結婚するにあたって感じた違和感は絶対に大事にしたほうがいいと思います。なんで自分は不安を感じているのか、まずはじっくりと考えてみる。その果てに自分の不安要素が見えてきたら、相手と話し合ってみるのがいいと思う。
話し合いですか?
ひとりで考え続けているだけでは同じところをぐるぐる回ることになる可能性が高いので、友だちとしゃべったり親としゃべったり、とにかく誰かに自分の話をしまくることをおすすめします。そうすると、話しているうちに段々と不安の輪郭が見えてくることがある。「結婚したいな」って思えるか「やっぱりないな」って思うか、確信はその先にあるはず。
誰かに話しているうちに、いつの間にか自分で答えを見つけられることって結構ありますよね。
とにかくいまの違和感を大事にして、誰かに話して自分の気持ちを掘り下げたり、相手と話し合ってみたりしてほしいなと思います。
桃山商事
清田隆之(代表)と森田雄飛(専務)による恋バナ収集ユニット。2001年結成以来、男女1,000人以上から収集した恋バナをコラムやラジオで紹介している。著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)や『生き抜くための恋愛相談』(イースト・プレス)がある。
WEBサイト/桃山商事 Twitter/@momoyama_radio
イラスト(トップ)/ニシクボサユリ
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