この新しい法律によって、同州では運転免許や出生証明書などの性別欄に「M(男性)」「F(女性)」に加えて、「X(インターセックスやノンバイナリー)」の選択が加わることになります。
おかげで、医師の証明書や裁判所からの承認など、これまでの煩雑な手続きを経ることなく「X」を選べることになりました。
また、カリフォルニアはこの法律によって、出生届の性別欄に3つの選択肢があるアメリカ初の州となったそうです。
オレゴン州とコロンビア特別区(DC)では、すでに運転免許書に第3の性別の選択肢がありますが、なんといっても全米に大きな影響力を持つカリフォルニア。この法律の影響に注目が集まっています。
性別が3つに。日本への影響は?州政府レベルで、性別が3つになったこと。
アメリカにおける同性婚合法化の動きでも同様でしたが、州レベルで法律が可決するとそれが各地に広がり、最終的に連邦政府レベルで認められるようになるのは、もう時間の問題。
世界では、オーストラリアやニュージーランド、ネパールなどで、パスポートに第3の性が選択できるそうです。
アメリカも同様になれば、日本への影響もぐっと大きくなりそう。
誰もが生きやすい社会を目指すこの法律は、男女どちらかを選ばなければならないことに抵抗や居心地の悪さを感じていた人たちに朗報となりました。
カリフォルニアの「Transgender Law Center」のクリス・ハヤシ氏はこう言っています。
この法律によって、カリフォルニアのノンバイナリーやトランスジェンダーの人たちの暮らしはずっと楽に、そして安全になるでしょう。
銀行や空港などあらゆるところで身分証明書を見せなければならない。本当の自分と身分証明書が一致していない暮らしをしなければならない人たちにとって、この現状は苦痛で、ときには危険なこともあるんです。
(「Transgender Law Center」より引用)
男女という2分類にあてはまらない人は、ヒトの歴史上ずっといたはず。
第3の性別を公認するこの法律によって、生きやすくなる人が増えるといいなと改めて思います。
[KPBS, USA Today, The Hill, Transgender Law Center]
写真/Shutterstock
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