それとなく続くやりとりも、ふたりにとってはまたとない大切な時間です。
当連載では、妄想ツイートで話題のライター・カツセマサヒコさんが、思わず「あるある!」とうなずいてしまうような男女のリアルな会話を描いていきます。
ラブホテルに来たあるカップルの会話 受付男「...けっこう空いてるね...どの部屋にする?」
女「えっ...どれでもいいよ?」
男「うーん...じゃあ、ここ?」
2番目に安い部屋のボタンを押す。
女「...こういうときさあ」
男「うん」
女「いちばん安い部屋を押したくない心理って、なんだろうね」
男「え、それ、いま言う? めっちゃ恥ずかしくないおれ?」
女「あはは、ううん、別に普通だと思ってるよ? でもなんか押しづらいよなあって」
男「逆にハンパに高いところにするのも難しいよね」
女「あははは、わかる」
お風呂1女「この部屋?」
男「うん、ここ」
女「ただいまあ」
男「おかーえり」
女「えへへ、ちゅう」
男「はいはい」
靴を脱ぐ。彼が脱ぎっぱなしにしたのを彼女がそれとなく揃える。
男「お、きれいー」
女「お風呂広そう?」
男「どれどれ」
女「おおー! 広い!」
男「でかっ! いいねいいね」
女「入ろうよ」
男「うん、入ろ入ろ」
お風呂2女「どっち先に入る?」
男「え、一緒入らないの?」
女「え、うん、ゆっくり浸かりたい」
男「まじかあ」
女「ジャンケンで勝ったほうが先ね」
男「はあい」
女「最初はグー」
男女「「ジャン、ケン、ポイ!」」
男「お、じゃあ、先に入ってくる?」
女「あー、うーん...やっぱ私あとでいいや」
男「え、なにそれ」
女「いや、ラブホの寝間着ダサいから、先に見られるのいやだ」
男「なにその理由w」
照明男「暗くしていいー?」
女「うん、いいよー」
ピッピッピッ。
男「こんくらい?」
女「もっと暗いのがいい」
ピピッ。
女「暗すぎ」
男「えぇ...?」
ピーッ。
女「全部ついたね」
男「これ操作ムズくない?」
女「もうちょっと! これとこれだけついてればいいから!」
男「あーはいはい」
ピッ、ピッ、ピッ。
男「はい、OK?」
女「うん、満足」
男「じゃあ、ぎゅー」
女「え待って? このBGMなくない?」
男「え、南国ぽくてよくない?」
女「いらないいらない! 切る切る!」
男「注文多いなあ~」
...という男女のやりとりがよくあると思っていて、あのしょうもない時間が、ラブホテルならではで最高なのではないかと個人的に思っています。
ラブホに行く機会がある人、ラブホに行くシチュエーションに憧れている人、よくラブホに行っている友人がいる人、みなさんが少しずつくすぐったくなってもらえたら幸いです。
文/カツセマサヒコ
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