音楽だけでなく映画やファッションなどさまざまな分野で大活躍しているファレルですが、このスピーチで彼が強く訴えていたのは、女性の地位向上でした。
ニューヨーク・ヤンキースタジアムでおこなわれた卒業式で、ファレルは卒業生たちにこんな風に語りかけました。
これからみなさんは人類に奉仕する道を探そうとしていますが、僕はみなさんが、女性の立場を向上させる必要性を理解している最初の世代であることにとても勇気づけられています。
世界の不平等がなくなったときの可能性を想像してみてください。
女性が抑圧されなくなったときの可能性を想像してみてください。
みなさんの世代は、女性を縛りつけ、それによってすべてを抑えてつけてきた凝り固まった法律や考えかた、間違った価値観などを解きほぐしつつあります。それによってみなさんが住む世界は、きっともっと良くなっていくのです。
パワフルな男性からフェミニズムを推す声が上がるのはうれしいことですが、ファレルがここまで女性の可能性を信じている背景には何があるのでしょうか?
貧しい子どもの教育を支援する非営利団体を立ち上げたファレル彼はスピーチの冒頭で、自分の母が長く教育者であることに触れていました。
「Coastal Virginia Mag」によると、ファレルの母・キャロリンさんは、彼を含めて3人の子どもをもうけつつ、教員の仕事を続け、さらに大学にも通って博士号を含む4つ(!)の学位を取得したそうです。
Pharrell Williamsさん(@pharrell)がシェアした投稿 - 2017 5月 17 9:37午前 PDT
そのためか、ファレルはスピーチのなかで教育の重要性についても強く語っていました。
卒業生のみなさん、自分たちの教育の時間は終わったと思っているかもしれません。でも、今日ここを出たら、世界のなかで自分の活動を前面に出してください。より良い教育への需要を高めてほしいのです。
個人的にでも、コミュニティのなかで大々的にでもいいので、積極的にかかわって、インスパイアしてください。自分の成し遂げたことを人に話してください。
謙遜してもいいけれど、しすぎないでください。目立たない人にならないでください。
ファレルは、2008年に「From One Hand To AnOTHER」という非営利団体を立ち上げ、貧しい子どもの教育を支援する活動をしています。
プロデュースした映画『ドリーム 私たちのアポロ計画(原題:Hidden Figures)』では、黒人差別に悩みながらもNASAの宇宙計画成功に貢献した女性スタッフたちを描いて高く評価されていました。ファレルは、社会的に弱い立場の人も教育を受ければ活躍できる、ということをずっと考えてきているんです。
本当のインフルエンサーは、フォロワー数を増やすことに必死にならないこの卒業式でファレル自身も、ノーベル化学賞受賞者やNASAの宇宙飛行士、代議士などほかの分野で活躍する6人の人たちとともに名誉博士号を授与されました。ファレルは彼らの仕事について、こんな言葉で称賛しました。
この素晴らしい科学者たち、政治家、活動家たちは、Instagramのフォロワー数を増やすこと、YouTubeでたくさんのビューをかせぐことに必死になったりしません。
でも彼らこそ、本当のインフルエンサーです。
彼らの業績が僕たちをより健康に、安全に、豊かに、知的にしてくれるのです。彼らの仕事は、彼ら自身だけでなく、すべての人の生活の質を高めるべくデザインされているのです。
彼らの動機は、注目されることではありません。彼らはむしろ変化、より良い変化を作り出すことに動機づけられているのです。
仕事も勉強も、すべては世界を良くするためにある、という信念が感じられます。
ファレル自身は、Instagramで1000万人近いフォロワーがいるし、一挙手一投足がつねに注目されていますが、それも注目されることを目指していたわけじゃなくて、一生懸命やっていたら結果的についてきていた、という感じなのでしょう。
その注目をうまく利用して、男女平等や教育の大事さを訴えたファレル。これからもますます多くの人をハッピーにしていきそうです。
写真/gettyimages
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