あまりにも安くてクオリティの低い服があふれていて、商品の入れ替わりのスピードがとにかく速い!
世界中でファストファッションブームが広がったのが10年くらい前。その影響で、「安くてトレンド追いの服=クオリティが低い」が受け入れられるようになりました。
私は、服はもはや、1シーズンだけ着倒してしまうことが多いように感じます。
ファストファッションなどの量販店だけじゃなく、アメリカはデパートでさえも同じ。山のようにラックにかかった服を見て、クオリティの低さに愕然とすることも多く、最近はこの消費大国のファッション事情がよくわからなくなってきました。
「セーターが縮んだらまた買えばいい」アメリカは、日本のように外に洗濯物を干す文化がないので、とにかく乾燥機を使って乾燥させています。
ニットとかシルクとか下着とか、服には手洗い表示のものがわりと多く、乾燥機なんてもってのほか。私のクローゼットにもそんな服がたくさんあります。
でも、私の友人、サンフランシスコ在住グラフィックデザイナーのイザベルは
「ほとんどの服は洗濯機、乾燥機を使っちゃう。よく表示を見ると、手洗いや乾燥機×の表示だったりするんだけど、意外と平気よ!」
と話します。
そんな彼女、新しいセーターが縮んじゃったなどのトラブルも多いそうです。
「でもそうなったら、また新しい服を買えばいいじゃない。服は安いんだもの」
それを聞きながら、やはりショックを受ける私。服にもっと愛情を持とうよ...と思ってしまいます。
質のいい服ならシンプルスタイルでもキマる服の低価格化とトレンドサイクルの高速化。多くのアメリカ人にとって、服は消費するものになってしまいました。
私は、服に対してとても愛情を持っていて、服は高くて貴重なものだ、と考えています。
とくにベーシックで使い回しが効くアイテム、たとえば白いシャツ、トレンチコート、ジーンズ、Vネックセーターなどは、多少高くてもクオリティ重視、長く着れるものを厳選して買います。
同じように服に対する愛情を持つ友人の着こなしを見て、クオリティのいい服の魅力を再確認するのが好きです。
Uさん(@uinolosca)が投稿した写真 - 2016 10月 21 7:30午前 PDT
Uさん(@uinolosca)が投稿した写真 - 2016 10月 27 1:00午前 PDT
気に入った、本当に質の良い服があれば、多少無理してでも買っちゃう。
それもファッションの醍醐味といえるのではないでしょうか。
服って消耗品なの?いとこのマギーは、シリコンバレーで活躍するエンジニア。
彼女はとにかく頻繁に新しい服を買います。ITの街サンフランシスコでは高収入な彼女、29歳にして年収は1千万ほど。
とはいえ、いまや世界一家賃が高いサンフランシスコでの生活は、そんなに余裕があるわけではない、とのこと。
買う服はいつも50ドル以下。いつも買うのは老舗デパートMacy'sのオリジナルブランド。トレンドな服をたくさん買う彼女もまた
「安い服をたくさん買う方がコーディネートが楽しめるわ」
と言います。
まるでシャンプーやトイレットペーパーを買うように、どんどんと新しい服を買うようになったアメリカのファッション事情。
服ってもはや、消耗品なの? と価値観の変化を日々感じています。
写真/Shutterstock
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