Glittyちゃんねる

仕事を選ぶときに承認欲求は捨てたほうがいい? #ぱぷりこが答えます

2016/07/07 23:30 投稿

  • タグ:
  • 登録タグはありません
  • タグ:
  • 登録タグはありません
テーレテレテレテーレッテレー(テーマソング)。インターネットの妖精ことぱぷりこです。連載「でも、結婚したい」のスピンオフ! 恋愛・キャリア・今夜の献立を質問する「ぱぷりこに質問!」コーナーです。

今回の相談テーマは「承認欲求が強すぎてキャリアプランがブレている」です。

ぱぷりこに質問! 転職。自分の目指す方向について悩んでいます

27歳OLで、転職活動をしています。理由は、現在の仕事では今もこの先も稼げる可能性が低く、キャリアにもなりにくいので、きちんと自分で稼いで他人に頼らず自立したいからです。

しかしいざキャリアを考えると、自分のやりたいことを最優先ではなく「そのキャリアが友人や世間から見て評価が高いかどうか」を前提として考えてしまいます。ぱぷりこさんは「他者評価で決めるな」と一貫して書いていますし、私も他者評価に振り回されるのはつらいと、頭ではわかってはいます。ですが、異常に承認欲求が強いのか、他人からの評価を無視する事がうまくできません。

一方で、自分では自己評価はそこまで低いとも思えず、自分の努力をある程度は自分で認めています。自分のことは大切だと思います。でも自分だけでなく、他者からも認められ評価されなければだめだと思うのです。それは、他人からも認められないと満足できないからだと思います。

こういうことを言う人間は、自分が気付いていないだけで自己評価が低いのかもしれません。自己評価が低い場合の解決策として「ダメな自分も認めてあげよう」という話を聞きますが、もしダメな自分を認めてしまったら、それから何を原動力に努力していけばいいのか見当がつきません。

転職活動では、きちんと自分と向き合って、納得のいくキャリアを築いていきたいと思っています。そのためには、人より高い承認欲求を改善してから自分のキャリアを考え始めた方がいいのか、いっそこの承認欲求をそのままに自分のキャリアを選び、吹っ切れるところまでやってみる方がいいのか。

ぱぷりこさんはどちらがベターだと思いますか?

(anさん/27歳)

人生の大前提。他人に「どっちがいいか」を聞いちゃダメ

えー、とても大事なことなので皆様に広くお伝えしたいことですが、「どちらがいい?」という質問、つまり「どちらかを選んでほしい」という質問にはお答えしません。人によって幸福の定義は違うので、自分で決めるしかないです。

そういうことを他人に聞いちゃだめ! 他人にわざわざ乗っ取られるスペースを解放してどうする! 戸締りをちゃんとしないとカモられちゃうよ☆

まずは問題を整理しよう

そうはいっても、問題整理をして決断をお手伝いすることはできます。「あーでもないこうでもない、どうすればいいの!」となる問題って、「本当は違う問題を一緒くたに考えている」「思い込みがある」「混同している」「情報が足りていない」=きっちり考えていない、という場合がほとんどです。anさんもかなりとっちらかっています。

こういう場合は

1.まとめて考えているものを最小単位まで分解

2.ノイズの排除

3.足りない情報の追加

4.優先順位づけ

が有効です。

命題。anさんのやりたいこと:転職してキャリアを築きたい 1.分解

なんで?=仕事をするモチベーション
・自立したい
・やりたいことをやりたい
・他人から認められたい
→優先順位が不明

何をしたい?
・ある程度、稼ぐためのキャリア
・他人から認められるキャリア
・自分がやりたいキャリア
→優先順位が不明

2.不必要なノイズ情報の排除

・自分は自己評価が高いのか低いのかわからない
・他人から認められたい、という思いがあるから努力できるのではないか。それがなくなったらどうすればいいのか
→承認欲求は悪いこと

3.足りない情報の追加

・どんな指標で「他人から認められたい」のか?
・自分の望みを叶えられない障害は何か?

質問を読んでいて思ったのは「で、一番大事なのは何?」「なんで、他人から認められて自立できるキャリアを選べないの?」ってことです。

「仕事」に求めるものの優先順位が不明。やりたいことを叶えられない障害が不明。「他人から認められる」とは、具体的にどの指標で認められたいのかが不明。不明妖怪が百鬼夜行してます。

一方で「自分が自己評価が高いか低いか」は別にいらない情報です。anさんは、自分の身長が同世代の全国平均より高いかどうか即答できますか? たぶんできないし「だからどうした」って思いますよね。

「高い低い」は相対評価で、相対評価は常に「比べる対象」を必要とします。でも、承認欲求は全国平均値がありませんし、たとえ全国平均より高いとしても「だからどうした」って話です。大事なのは「自分がどれぐらい強く他人からの承認を求めているか」という絶対値です。

もっとシンプルに2択で、自分の状況・望みを見つめてみてください。

1.自分は他者からの評価を求めているか否か Yes/No

2.他者からの評価を、自分の意思決定より優先させるか否か Yes/No

この答えに答えれば、必然的に優先順位は決まります。

anさんの質問からすると1.=Yes、2.=YesかNoで迷っている、というところでしょうか。承認欲求を優先するのはやめたいけど実際は求めている、という状況だと思われます。

そもそも「他人から認められる」ってなに?

ここで気になるのが「他人から認められる」の中身です。具体的にどの指標で認められたいのかが不明です。「他人から認められる」は、ざっと下記の指標と転職先候補が考えられます。

・年収。全国平均年収より高ければ、他者から認められる→外資企業、大手企業、ベンチャー企業へ転職

・希少性。専門的な知識を必要とし、従事する人間が少なければ希少性が高まり、他者から認められる→士業、技術者などの専門職へ転職

・企業規模。従業員数300人以上で資本金総額が3億円以上の「大企業」であれば、他者から認められる→大企業へ転職

・ポジションの地位。会社内で地位が高まり、「部長」などの肩書きがつけば、他者から認められる→ベンチャー企業へ転職、自分で起業する(社長になれる)

・会社の知名度。主にBtoC企業は一般消費者からの認知度が高く、他者から認められる→大手BtoC企業へ転職

どれを持って「他人から認められる」とするかで、対象企業と職種がかなり変わります。

就活生に人気なのは「みんなが知っていて親も褒める大企業」ですが、基本的に親が知ってるレベルの大企業は「過去にすごかっただけで今は沈んでいる」企業が大変多く、かつ人が多すぎて細分化された仕事しか与えられないために「その会社でしか通用しないスキル」ばかりが身につき、結果としてスキルが限定され、5年後のキャリアは「すごいと認められない」確率が高い。

anさんはどうしても他人の目線が気になるとのことですが、「どの指標で他人から認められたいのか?」がわからないので、キャリアも決められないのでは、と思います。

「他人の目線が気になる」のがいい? 悪い? の判断は捨てる

anさんは「承認欲求が強いのは悪いことで、でも無視できないから迷っている」ように見受けられますが、「他人の目線が気になることがいいか悪いか」という判断はいったん置いておきましょう。適度に承認欲求と折り合いをつけることは可能なのに、「承認欲求 or die」みたいな極論になっているため話が進みません。

さんざん書いておいてなんですが、私は「承認欲求 is 悪」とは思っていません。人間は社会的動物で、社会とのつながりと評価なくしては生きられない生物です。

私が言いたいのは、「承認欲求が強く、他者評価に依存して自分で判断する訓練を怠ると、自分の足で立てなくなるし、年をとるにつれてどんどんつらくなる」ということ。要は程度問題です。どっぷり依存するとやばいですが、適度に共存していれば向上へのモチベーションになります。

承認欲求とハサミは使いようです。依存するとまずいということを知り、適度に距離を取るか、あるいは期間を決めてどっぷりつかってみることは問題ないです(私も昔「モテとは何なのか興味がある」という理由で1年突っ走ったことがあります)。

結論。何がないと心が死んでしまうか? を3秒以内で言えるまで考える

なので「承認欲求やばい! どうしよう!」という強迫観念をいったん捨てて、それよりも1,000,000,000倍大事なこと、「anさんが何をしたいのか、何を求めてやまないのか、何がないと心が死んでしまうのか」をきちんと考えていただきたいです。

「他者から認められる」ことが大事なら、それはもうしょうがない。どうやって認められたいのかをきっちり把握して、覚悟を持って選びましょう。

「ぱぷりこが他者判断で決めるなと書いていたから」と言って無理に自分の望みをねじ曲げても、必ず数年後、あるいはすぐに無理がきて破綻し、同じことで悩みます。ならば、今ここで自分が何を一番に考えているのかを優先付けする方が効率的です。

何をしたいのか、何を求めてやまないのか、何がないと心が死んでしまうのか? 一番大事なものは何? 次は何?

上記の質問に3秒以内で答えられるよう、紙に書き出すことをおすすめします。不明妖怪ができたら、悪霊退散の呪文=「なんでそう思ったの?」をハゲるまで繰り返しましょう。

現状は不明なことが多すぎます。面接官は私の1万倍厳しい質問をしてきます。なのでまずはここから。そしてこの問いの繰り返しが究極です。悪霊退散!

写真/田所瑞穂



【参照サイト・画像・動画へのアクセスはこちら】

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

Glittyチャンネル

Glittyチャンネル

このチャンネルの詳細