そんな、人づきあいのちょっとしたヒントにもなるオランダ映画『孤独のススメ』が4月9日(土)より公開になります。
世界各国の映画祭で数々の賞を受賞
© 2013, The Netherlands. Column Film B.V. All rights reserved.
舞台は、キリスト教の厳格な教義が支配するオランダの田舎町。
妻に先立たれ、1人静かに暮らす初老の男性、フレッドは午後5時に夕食の準備をはじめ、6時ぴったりに祈りを捧げてから食べはじめるといった決まりきった生活。毎週日曜日の礼拝以外は、周囲とのつきあいを避けて、ひっそりと単調な日々を生活をしていました。
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ある日、言葉も過去も持たない見知らぬ男テオが現れ、フレッドの家に居ついてしまうことに。奇妙な共同生活によって、徐々に2人の間に友情が芽生えていき、いつしかフレッドの日常も色づいていきます。しかし近隣の住民はそんな2人の関係を放ってはおかず......。
主人公に重なる自分自身
フレッドが住むのは、ちょっとしたことでもすぐにウワサが広まってしまいそうなちいさな村。都会とちがい人々の距離が近いことは悪いことではないのですが、まわりの目は時にめんどくさいことも。
それはなにも田舎町だけの話ではなく、SNSの登場でわたしたちはガチガチにまわりとつながってしまっています。そんな広く浅い人間関係に疲れてしまっている人も多いのではないでしょうか。
フレッドが見つけた本当にたいせつなもの
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村の掟を乱さないように生きてきたフレッドはテオとの出会いから、いままで当たり前だったルーティンやしがらみを手放し、あらたに自由や友情、愛情を手にいれていきます。映画の中では、次々とドラマチックな出来事がおきるわけではないのですが、フレッドの決心やこころの変化を見ているとつい彼を応援したくなり、徐々に明るくなっていくフレッドの表情に勇気をもらっている自分がいました。
SNS疲れしていないですか?
会社でも学校でも地域でもいろんなコミュニティに属し、そのグループごとの「顔」を持たないといけない現代社会。なかなかむずかしいかもしれませんが「いままでつながっていた人たちは本当に自分にとっては必要なのか? 」「その人間関係を断捨離したら、すっきりするんだろうなぁ......。」そんなことを考えさせられる映画『孤独のススメ』。孤独になってみるのも悪くない! この作品は、本当のあなたに出会わせてくれますよ。
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『孤独のススメ』
配給:アルバトロス・フィルム
4月9日(土) 新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー