春ならではの便秘
たとえば春には春の、便秘になりやすい事情があります。
ケロッグ運営の「ブランでスッキリ!委員会」メンバー、小林メディカルクリニック東京院長の小林暁子先生によると
「新生活に対応しようとして不安や緊張が持続すると、交感神経が優位になりやすく、自律神経が乱れ、腸の蠕動(ぜんどう)運動が鈍るため、排便しにくくなるという人が多い」
(ブランでスッキリ!委員会より引用)
とのこと。
加えて気温の高低差も広がることから、カラダがストレスを感じやすくなっているそうです。
便秘は4つのタイプに分かれている
便秘の症状は人によって異なり、大きく4つに分かれます。まずは自分の便秘タイプを知ることが、正しいケアの近道です。
ブランでスッキリ!委員会オリジナル・便秘タイプチェックリスト
以下の1、2、3のうち、該当する項目が多いものを調べれば現在のあなたの便秘タイプが見えてきます。なお、タイプは1種類とは限らず2~3種類にまたがっている場合もあります。
タイプ1
・旅行中など普段と違う環境に身を置くと便秘になりやすい
・仕事中などは、トイレに行きたくても我慢してしまうことが多い
・プレッシャーを感じやすく、まじめな性格だと言われるタイプ2
・コロコロとした固い便が出ることが多い
・食後にお腹が痛くなることが多い
・几帳面な性格で、細かいことが気になってしまうタイプ3
・水分や野菜をあまり摂らない
・歩くことが少なく、運動不足になりがちだ
・下剤を服用している1が多い人は......直腸性便秘
女性の便秘の原因で最も多くみられるのがこのタイプ。便意を我慢し続けるうちに直腸が鈍感になり、便意を感じにくくなっています。改善のためには、便意を感じたら我慢せずすぐにトイレに行くことを習慣づけましょう。水分や食物繊維をたっぷりと摂り、ボリュームがあって排出しやすいお通じをつくることも効果的に働きます。
2が多い人は......痙攣(けいれん)性便秘
腸の痙攣により、便をスムーズに運べなくなって引き起こされる便秘。ストレス過多な現代においては特に、多く見られるようになった便秘タイプです。便の運搬を滞らせているのは、緊張状態が続くことによる腸の痙攣。神経質になり過ぎず、おおらかな気持ちで、リラックスした時間を過ごすことが便秘改善につながります。
3が多い人は......弛緩性便秘
腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱まり、便を送り出しにくい状態になっています。運動不足や加齢などによる筋力の低下や、下剤への依存によって腸の力が衰えていることが主な原因のため、ウォーキングなどの運動や食物繊維の摂取により、腸の活発さを取り戻すことが改善につながります。
1~3いずれにも当てはまらないが便秘に悩まされている人は......症候性便秘
大腸がんをはじめとする腸の疾患や甲状腺の疾患など、深刻な病気にともなって起こる便秘です。生活習慣を改めるだけでは改善が難しいため、根本原因である疾患の可能性があります。
(ブランでスッキリ!委員会より引用)
知っておくと便利な便秘のサイン
便秘には「ここから先は便秘」といった明確な基準がないため、見過ごしてしまうこともあります。同委員会では、以下のような状態をひとつでも感じたら、便秘のサインだと説明しています。
・3日以上便通がない
・トイレに入ってから排便までに数分以上かかる
・便通はあるが、慢性的な残便感やお腹のハリがある
・便通はあるが、固くてコロコロとした便のため出しにくい
・便通はあるが、下剤(排便作用を促すセンナ茶なども含む)を服用している
お腹に違和感があるだけでなく、重大な病気の根源にもなりえる便秘。最近では、食物繊維豊富な「小麦ブラン」が便秘解消の食材として取り上げられています。
ケロッグでも、小麦ブランを主原料にしたシリアルで作れるレシピ集を公開しています。
心地よい春、できることなら便秘など忘れて気持ちよく過ごしたいものです。
image via Shutterstock