そんな廃材プロダクトの中に、はじめて見るタイプのモノを見つけました。
虫食い材にうつくしいデザインをくわえて再生
虫喰いの花器(筒)左 5,500 円(税抜) /(ボビン)右 12,500円 (税抜)
それは、なんと虫喰い材を使った花瓶や鍋敷きといった生活道具。木材の質感がいかされたシンプルなフォルムがなんとも言えない存在感で、じつにしっくりとうつくしいのです。
虫喰いの鍋敷き ブロック 3,600円 (税抜)
この虫喰いプロダクトをつくるのは、富山県の材木屋さんが手がける「RetRe(リツリ)」というブランド。それまで「使えない」という理由から山に放置されてきた虫喰材の味わい深さに気づいたことがきっかけだそう。
豊かな表情をもつ木材にもかかわらずオガクズとして処理されてしまう現実を悲しく思い、それならばとうつくしいデザインをくわえあたらしい息を吹きこみ、見事にモノとして再生させたのです。
里山再生の役割を果たすブランド
RetReが考える里山再生は、「地域の山や木材を通して木に携わる仕事をしている人達と利益を共有し、後世に残せる仕組みづくりをしていくこと」。この虫喰いのモノづくりは里山再生の役割をしっかりと果たしています。
ちなみに、ブランド名であるRetReには、
「Re tree:使われなくなった木を道具として再生していく」
「Re + Re:ブランドを通して里山再生を積み重ねていく」
という2つの意味が含まれているそう。
RetReのモノづくりの視点には、自然がつくりだしたユニークな才能に感嘆するひとりの人間の感性があります。その自然の美をいかすために感性豊かな巧の技が駆使され、結果的に地域の里山再生へつなげる着地点をえているところもすばらしいですね。
[RetRe]