脳も一緒に「走っている」
現在「ドイツマラソン・セラピスト協会」において認定されているセラピストたち。生徒のなかには教師や医者、企業のマネージャーなどもおり、優れたマラソンの効果をスポーツ以外の分野で生かそうとする人たちに人気の資格です。
「呼吸セラピー」の施し方を学ぶだけでなく、「精神と肉体の一体化を感じる」マラソンの持つ優れたプロセスに焦点をあて、継続することで人々が精神的に安定することを目指したものです。
じつはドイツ人はマラソンが大好き。2016年度だけでも、国内で催される市民マラソン大会は月平均約10回、ランナー人口は10万人にもおよびます。
そんな背景から設立されたマラソン・セラピーの創立者であるアレクサンダー・ウェーバー教授は、自身もマラソンの熱狂的なファン。
走り終えたあとの達成感が私たちによい影響を与えるのはもちろん、じつは足が動いているときにも「脳も一緒に考えながら走っている」のだと指摘。
マラソンをすることで集中力が増し、さらに創造力を高めるなどの多くの利点があるのだといいます。
更年期にも軽くマラソン
マラソンをしていると、ふとその年齢層の厚さに気づきます。とくに、年輩の方たちの基礎体力の高さや足腰の強さ、そしてコンスタントに出すスピードとしなやかな筋肉にも驚かされます。
走るということはひとりだけで行う孤独な作業です。ピッチ配分や水分補給など含め、すべての判断が自己にゆだねられるわけですから、やはり脳も私たちが思う以上にいろいろな働きをしているのでしょう。
雑誌「ランナーズ・ワールド」によると、とくに更年期に起きるイライラや嫌悪感・ストレス対策には、マラソンがおすすめだとのこと。
汗をかくことで精神的に安定、程よい疲れや空腹を呼び、本来の「きちんと食べてきちんと寝る」本能や、生活リズムが整うためと思われます。
しかしながら、マラソンは長く走れば走るほど健康によいかというと、そうでもありません。
時間がなかったり走ることが苦手だったりする方でも、ちょっとずつ毎日走ることで、心臓を鍛えるのに大きなメリットを及ぼすそうです。
大きな健康効果をもたらすランニング。
普段は自転車や車だった5分10分の短い道のりを、今日からは走ってみたいと思います。
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