3月9日の部分日食はお昼前
そもそも日食とは、月が太陽の前を横切ることで、地球から見える太陽の一部分、もしくは全部を隠してしまう現象のこと。太陽全体が見えなくなる「皆既日食」、太陽がリング状に見える「金環日食」、太陽の一部が欠けて見える「部分日食」 があります。
3月9日に日本国内で見られるのは「部分日食」。太陽が南の空高く昇ってくる最中に起きるので、食の始まりから終わりまでを見られる好条件です。
日食が見られる時間帯は地域によって異なりますが、だいたい「午前10時頃に欠け始め、11時頃にもっとも大きく欠けて、12時頃に終わる」と覚えておきましょう。
各地の日食時間帯は下記のとおりです。
(※秒は切り捨てています)
【札幌】
食の始め:10時38分
食の最大:11時18分
食の終わり:11時57分
【仙台】
食の始め:10時21分
食の最大:11時13分
食の終わり:12時05分
【東京】
食の始め:10時12分
食の最大:11時08分
食の終わり:12時05分
【京都】
食の始め:10時06分
食の最大:10時59分
食の終わり:11時53分
【那覇】
食の始め:09時29分
食の最大:10時29分
食の終わり:11時33分
他の地域について知りたい人は、国立天文台のホームページが参考になります。「日食各地予報」で検索してみてくださいね。
太陽の高さや方向を今のうちにチェック!
日食中の太陽は、南東から南の方向の空にいます。当日のお天気がよくても、太陽がいる方向に高い建物があって視界がさえぎられたり、窓から見えなかったりすると、せっかくの機会が残念な結果に。
そうならないように、午前中の太陽が自分の居場所から見られるかどうか、今のうちに確認しておきましょう。
オフィスで「日食ブレイク」を
肉眼で太陽を見るのはNG、日食グラスなど専用の道具を使って
食の始まりから終わりまでを見ようとすると時間がかかって大変。でも、食が最大となる頃に、チラッと見るくらいならできそうですよね。お昼前の休憩として、5~10分程度の「日食ブレイク」なんていかがでしょう? 職場の仲間たちと一緒に日食を見るのも楽しいかも!
今回の部分日食は、欠け具合が大きくないので、皆既日食や金環日食のようなダイナミックな変化は見られませんが、まるいドラ焼きをひと口だけかじったような形に、いつもの太陽の姿とは違うおもしろさが味わえます。また、太陽と月が(少しだけ)重なるという神秘を目のあたりにすることは、一生ものの感動体験となるはずです。
ところで、山登りなどの自然体験を一緒にした相手と、心が通い合って親しくなったことはありませんか? 自然には人と人をつなぐ不思議な力があります。日食という自然現象を仲間と一緒に体験すれば、共感力が高まって仕事や人間関係にいい影響があるかもしれませんよ。
でも、肉眼で直接太陽を見るのは絶対にダメ! 目を傷める可能性があり、場合によっては失明してしまうことも。なので、必ず専用の道具を使ってください。おすすめは「日食グラス」。大手の雑貨店やインターネットの通信販売などで手に入ります。とにかく安全が第一です。
日食は地球上の限られた場所でしか見ることができません。その現象を、海外や離島などへ出かけることなく、いつもの暮らしがある場所から見られることは滅多にないこと。3月9日の部分日食は、人生の中の特別な時間です。安全第一で、楽しみましょう。ちなみに、次回日本で見られる日食は、2019年1月6日の部分日食。3年ほど先になります。
Photo by PIXTA
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