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心も体もよい状態にシフトできる。自律神経の調整方法(おうち編)

2016/02/27 13:00 投稿

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だるい、寝付きが悪い、朝起きられない......。こんな症状はありませんか? 単なる疲労と片付けないで。ひょっとしたら自律神経が乱れているせいで起きている不調かもしれません。詳しいお話を自律神経研究の第一人者である小林弘幸先生に伺いました。

#1 自律神経とはどんな働きをする神経なの?」、「#2 自律神経の調整方法(オフィス編)」に続く今回は「自律神経の調整方法(おうち編)」をご紹介します。

●過去や未来に想いを馳せる「3行日記」でチャージ

「3行日記」でストレスを客観視する

自律神経の働きについては、#1でご紹介しましたが、交感神経が優位になることがイライラにつながります

心の状態を文章にして客観的に見つめることで、スーッと冷静になることができるのだそう。このとき、気をつけるポイントは、自分を偽ってきれい事ばかり書かないこと。日記の中まで自分を作っていると精神的にキツくなります。少し言葉が汚くなっても構わないので、正直にストレスを書き出してみましょう。

「3行日記」を続けるコツ

「3行日記」のつけ方はとても簡単。下記の3つを簡潔に書くだけです。

(1)今日1日失敗したこと

(2)今日1日感動したこと

(3)明日の目標

実際に「3行日記」を続けている小林先生に続けるコツと活用方法を伺いました

「日記は継続しなくてはならないのでプレッシャーに感じてしまうかもしれませんが、忘れた場合は次の日にまとめて書いても構いません。あまり難しく考えずに、気軽に書いてみましょう」

「毎日書かなきゃ」と考えると億劫ですが、次の日にまとめて書いてもいいやと思うと気持ちが楽ですね!

「私は3年間継続して書ける日記帳を使っています。時折読み返して、自分の状態を確認できますよ。どれだけ成長したか確認できるので便利です」

折に触れ読み返せば、成功パターンや失敗パターンも見えて、自分を冷静に分析できますね。自律神経が整うだけでなく成長も実感できる3行日記。気軽にはじめられそうです。

●静かに自分を見つめる「瞑想」

最近話題の瞑想も、自律神経を整えるのに効果的です。眠る前や朝起きてすぐなど1日のうちで時間を決めて、3分間目を閉じてみてください。部屋の明かりを暗くして、静かに自分を見つめます。不思議と心が落ち着くはずです。

小林先生も眠る前に3分、目を閉じて1日のことを振り返るのを習慣にしているのだそうです。自分が実践しやすいタイミングで取り入れてみるのがよさそうです。

●ぬるめのお風呂にゆったり入るのが効果的

1日の終わりにお風呂につかるのも自律神経を整えるのによい方法です。39~40度のお湯をお風呂に張り、そのままじっくりと浸かります。お湯の量は、みぞおちがつかる程度の半身浴がよいそうです。

ぬるめのお湯は体の芯まで温めてくれるので全身ポカポカ。このとき軽いストレッチを取り入れると、さらに血行が良くなって◎。体が心地よく温まったらそのまま眠ります。きっといつもよりぐっすり眠れるはずです。

●無理は禁物、スポーツは楽しめる範囲で

スポーツも自律神経を整えるよい方法ですが、からだによいからといって無理にはじめないのが続けるコツ。

「どんなことでも「〜しなければならない」と思いはじめると辛くなります。自分が心地よいと思える範囲で好きなスポーツを楽しんでください」と小林先生。

●自律神経を整える「音楽」を聞く

人間の脳は、本能的に音楽を「快」と感じるようにプログラムされています。そのため、音楽を聞くことだけで自律神経も整うのだそう。「自分の好きな音楽をよく聞いている」という人は、心に余裕がある状態なんだとか。たしかに反対に不安や心配事があると、音楽を聞く気になれませんよね。

そんなときでも聞きやすいのが自律神経を整える音楽。小林弘幸先生の著書『聞くだけで自律神経が整うCDブック』(アスコム)には、自律神経を整えることを目的として作られた音楽CDがついています。ヒーリング音楽とは違い、自分の過去や未来に想いを馳せることができる音楽。このCDは気分をしみじみさせるメロディーラインをリフレインさせています。それにより、次に来るメロディーを予想できるので、脳内でも過去や未来のイメージを喚起する部分が刺激されるような作りになっているのだそう。

CDを聴くだけで、交感神経と副交感神経の動きが活発になり、自律神経のバランスが取れます。毎日の生活でちょっと空き時間ができたときや、就寝前、満員電車にイライラしたときなどに聞くのがおすすめなんだとか。

●1日の終わりにホッとできる習慣を

日記をつける、瞑想をする、半身浴をする、音楽を聞く。どれも1日の終わりにほんのすこし時間があればできることばかり。特別な道具も技術も必要ありません。全部やろうとするのは大変でも、目を閉じて3分じっとしてみるだけ、3行日記をつけるだけなど、少しずつならできそうな気がしませんか?

夜はインターネットやテレビをついダラダラと見てしまいがちですが、ときには早めに切り上げて、明日を充実させる準備をはじめることも重要です。日々のケアで自律神経の乱れを整えて元気を取り戻し、すこやかな毎日を送りたいですね。

最終回となる次回は、「#4 自律神経の調整方法(ストレッチ編)」をお届けします。

あわせて読みたい

#1 目指すは心も体も心地よい私。自律神経研究の第一人者小林ドクターに聞く自律神経の整え方

#2 心も体もよい状態にシフトできる! 自律神経の調整方法(オフィス編)

お話を伺った方:順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生

こばやしひろゆき/ 1960年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、順天堂大学小児外科助教授などを経て、現職。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手、アーティスト、文化人などのコンディショニング・パフォーマンス向上指導に関わる。『聞くだけで自律神経が整うCDブック』(アスコム)など著書多数。

<参考書籍>

>> 聞くだけで自律神経が整うCDブック(アスコム)

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