また、アメリカにおいては莫大な面積の土地が家畜の飼料を育てるために使用されており、環境保護の観点からもベジタリアンはすすめられるものです。
「リデュースタリアン」というあり方
しかし、実際には多くの人にとって「ベジタリアンになる」という選択は、あまり現実的なものではありません。
「NATIONAL GEOGPAPHIC」の記事によると、ベジタリアンとまではいかなくても、肉の消費量を意識的に減らす生活をこころがける「リデュースタリアン」というあり方がアメリカで注目されつつあるそうです。
具体的な方法としては、
「月曜日は肉を食べない日など、一週間のうち特定の1日はベジタリアンの食生活をする」
「平日はベジタリアン、もしくはビーガンとして過ごして、週末だけ贅沢に肉を食べる」
(「NATIONAL GEOGPAPHIC」より意訳引用)
など、自分のできる範囲で食事から肉を減らすだけで、厳密なルールはありません。
できることを継続するスタイル
「リデュースタリアン」の提唱者のひとりであるブライアン・ケイトマン氏は、
「食生活から厳密に肉を全部排除するよりも、単に肉の消費量を減らすことのほうが、多くの人にとって簡単で、実践しやすい」
(「NATIONAL GEOGPAPHIC」より意訳引用)
と話しています。ベジタリアンという高い理想をかかげて失敗するよりは、自分でできる範囲のことを継続していこうというスタンスとも言えるでしょう。
私自身も一度はベジタリアンになりましたが、結局、週に1、2回は肉を食べるようになりました。私の場合は肉を食べたいというよりも、ソーシャル面での理由が大きかったです。たとえば、仕事上の会食などで肉がだされれば、場の雰囲気に応じて食べるといった具合です。結果、図らずも「リデュースタリアン」となりました。
ちいさな意識の変化が、やがておおきな変化をもたらすことがあります。ベジタリアンにならなくてもリデュースタリアンとして、肉をストレスなく減らすことからならスムーズにはじめやすそうです。
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