街の一角に、トトロが出てきてもおかしくないような、木や植物がもじゃもじゃした建物が。これが「ベルデ25」、別名「ツリーハウス・アパートメント」と呼ばれて親しまれている建物です。
木々が育つ様子を観察して6年
手がけたのは建築家のルチアーノ・ピア氏。2007年から2012年までの間、ここで150本もの木が育っていく様子を観察しました。季節の移り変わりや植物の成長とともに、ベルデ25の外観は大きく変化。また全63世帯の窓から見える景色はひとつとして同じものがなかったのだそうです。
恵みとしあわせをシェアする空間
人間の生活に癒しを与えるサポーター的役割となりがちな植物。しかしベルデ25では、人間と植物は対等です。もっとも、雄々しく突き出た枝や葉が空気を清浄してくれたり、暑い日には影を提供してくれることもあり、やっぱり人間の方が大いにその恵みにあずかっている印象ですが。ベルデ25は鉄筋建物でありながら、冷たい感じがしません。都会の真ん中にあるのでコンパクトな作りですが、中庭には小さなプールも併設しています(しかも中庭にも2.5メートルから8メートルの、計50本の木が植えてあります)。
この先もベルデ25は木の成長とともに変化していくのでしょう。そしてそこに住む人々も。人も木も成長してゆく家。こんなユニークなアパート、素敵だと思いませんか。
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