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自分を見失わないようにする「気づき」のメッセージ

2015/12/07 21:00 投稿

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アメリカの大学では、卒業式に「コメンスメント・スピーチ」と呼ばれる、著名な卒業生による祝辞が行われます。

なかでも人気なのが、デイビット・フォスター・ウォレスというニューヨークの作家によるもの。彼の話す「This is water」がとても印象的なのです。

世の中は「気づき(awareness)」がすべてである

親が授業料を支払い、好きな勉強に励む「ぜいたく」はおしまい。社会人になると、仕事に追われる毎日の始まりです。精神的にクタクタになったり、代わり映えしないルーティーンにイライラしたりすることもあります。

朝は決まった時間に起き、シャワーを浴びて出勤。10時間の労働を経て、仕事帰りにスーパーへ。レジの長い列に並びながら、同じように一日の仕事を終えた人たちの疲れた顔を横目に、またしてもイライラ。

文句も言ってやりたいけれど、レジの人だって今日一日、長時間立ちっぱなしで働いているのです。そして、これが学校を卒業し、お金を稼いで自分で生計を立てるということの意味。毎週、毎月、毎年と、これがずっと繰り返されていくことに腹を据えなくてはいけません。

一見すると、仕事中心の、まったく意味を持たないようであろうそんな日々の退屈。しかしウォレス氏は、そんなときこそ、 考えてほしいことがあるといいます。それが「気づき」です。

自分で考え、選択、意思決定するということ

彼のメッセージはとてもまっすぐ。一人ひとりの人生、生活はそれぞれがユニークで、みなそれぞれが事情を抱えていること。そして自分の抱える怒りやものさしにより、そういった人々を「制裁」しようとせず、寛容であること。つまりは常に自分を持ち、そして考える習慣をつけることが大事だといいます。

「車をのろのろ運転する自分の前の人は、過去に事故を起こしたことがあったから、わざとゆっくりと気を付けて走行しているのかもしれない」「日々の生計のやりくりが大変な人だっているかもしれない」......。

他人を見るときに、そういった「考えることを学ぶ」選択肢を、自分自身で手にすることの大切さを彼は説きます。

自分の頭で考え、意思決定を行う。そのために何が必要なのだろう? その問いかけと気づき、が本当の意味での「教育」なのだと説いています。

社会人生活が長い人にとっても、ドキッとする鋭くて繊細なメッセージ。いま一度、自分の行動を省みるきっかけを与えてくれます。

image via Shutterstock

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