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【監督インタビュー】観れば年を重ねたくなる。映画『ハッピーエンドの選び方』

2015/12/03 22:00 投稿

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11月28日から公開中の映画『ハッピーエンドの選び方』。日本ではあまり見ることのないイスラエルの作品ですが、脚本と監督を務めたシャロン・マイモン、タル・グラニットの両氏はさまざまな日本の映画に影響を受け、自宅で和食をつくることもあるなど、かなりの日本通。

そんな2人がつくった『ハッピーエンドの選び方』は、老人ホームに住む発明好きのヨヘスケルが「自分の最期を自分で選ぶ機械」をつくり、その噂が老人ホームの人々の間に広がり......という、シリアスなテーマのなかにユーモアもちりばめられた作品です。

(左)マイモン(右)グラニット

先日、映画の公開に先立って来日したマイモン監督とグラニット監督にお話を伺いました。

悲しいときや寂しいときも笑いはつきもの

――今作は「自分らしく最期を終える」という重い題材を取り上げていますが、どこかユーモラスな気がしました。

マイモン:主役のヨヘスケルを演じたゼーブ・リバーシュは、コメディ作品に多く出ている有名な俳優なんだ。この作品ではシリアスな演技をしていたけど、もともとコメディのセンスがある人だから、悲しみに笑いもプラスされた作品になったよ。まさにそれが人生だからね。

――日本でもヨヘスケルのように年を重ねても積極的な人が多く、旅に出たり、趣味に没頭したりと人生を楽しんでいます。その一方で、ミドルエイジ層はあまり元気がありません。

グラニット:人生の楽しみ方は人それぞれだと思うけど、イスラエルでは家を買うのが一般的なの。でも大金を払わなければならないから苦労している人が多いわ。それに経済的な格差がすごく大きくて、余裕のある生活をしているのはほんの一握りよ。

さまざまな経験が人を賢くする

――最後に日本の女性たちに向けてメッセージをいただけますか?

グラニット:人生はさまざまな経験をすることによって、より賢く生きられる。年を重ねるのも悪くないよ。

マイモン:『ハッピーエンドの選び方』のヨヘスケルは楽観的で、彼らはすでにすべてのことから解放されているの。でも、シャロン(グラニット)の言う通り、いいことだけじゃなく、悪いことがあったとしもそれがこれからの人生に生かせるはずよ。

日常に追われてため息ばかり......という人も多いかもしれませんが、『ハッピーエンドの選び方』はそんな日常のなかでも「どうしあわせに生きるか?」ということを考えるきっかけになりそうです。

『ハッピーエンドの選び方』

2015年11月28日より公開中、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー

(C)2014 PIE FILMS/2-TEAM PRODUCTIONS/PALLAS FILM/TWENTY TWENTY VISION

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