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これからのフード・クライシスを考える

2015/12/02 22:00 投稿

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これからの食糧危機に関して、多くを考えさせられる記事を見つけました。

「スーパー・サーモン」それとも......?

アメリカ食品医薬品局(FDA)の発表によると、これから本格的に遺伝子組み換えされた鮭が流通するとのこと。何年かに渡る調査の結果、これらの鮭が安全であることが証明されたので、「遺伝子組み換え商品」というパッケージの記載もされないのだそうです。

つまり消費者にとっては、遺伝子組み換えとそうでないものの選択肢を持つ権利がないことを意味する、一種恐ろしいもの。そして実際、数々の消費者団体はこの決定に抗議しています。EUの数々のメディアでも非常に大きく取り上げられ、その決定に懸念を示していますが、実際にスーパーやレストランなどでどのように扱われていくべきなのかは、明確にされていません

今回の背景には年々高まる健康志向や寿司ブームなども考えられるだけに、これからの食糧難と環境破壊などを含め、私たちはどのようにフード・クライシス(食料危機)をとらえるべきなのか 。いよいよ考える時になってきたと言えます。

安易に買い、簡単に捨てる私たち

2010年発表のドキュメンタリー映画『Taste the waste(ごみを食え)』は記憶に新しいところ。地球上では食料が足りない地域がある一方、大量のごみを出すフードサイクルの短さ、アンバランスさを説きました。そして同監督が世界中でこれから起こりうるであろう食糧危機を考える映画『10 Milliarden-wie warden wir alle satt?-(100億人~どのようにみなの空腹を満たすのか~)』を制作、話題となっています。

「私たちが日常口にする99%の食べ物は2,000キロメートル遠く離れたところから輸入されたもの。この現状を変えていかなくてはならない」

(『10 Milliarden-wie warden wir alle satt?-』より翻訳引用)

この映画を通じて、様々なことを考えます。

・食品はできるだけ新鮮で、ヘルシーで、できるだけ無農薬、そして安くなければならない。

・売れるように、見かけは完璧でなければいけない。

・フェアトレードならば更に良く、パッケージにはカロリーや生産地・その他明確な情報を明記しなくてはならない。

生産者側がそれら法に従うのは、すべて消費者のためで、そうしなければ価格競争に生き残っていけない現状があります。一方で次々と進化する薬品や開発技術と、しがらみや利益にまみれた業界も気になります。

将来の私たちのフード・クライシスを考える時、生産者・消費者・業界の3者の対話が必要であることは言うまでもありません。また国内の生産者が利益を生み、生き残っていけるような戦略を考えなくては、国もそして国民さえも更により大きな危機に面するのではないでしょうか。

FDA

image via Shutterstock

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