移動しながら現代アートを鑑賞できる、いままでにない新幹線が来春に登場します。それは上越新幹線「越後湯沢~新潟間」を走る予定の「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」です。

車体を彩る蜷川実花さんの作品

リリースによると「注目のアーティストがこの場所のために制作した現代アート、地元の素材にこだわったスイーツやコーヒーを提供するカフェ、沿線に広がる車窓」などさまざまな魅力がつまった列車になっているのだとか。

© mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

そんなアートカフェ新幹線の象徴ともいえる車体には、花火王国新潟が誇る長岡の花火が描かれます。この作品を手掛ける写真家の蜷川実花さんはこう語ります。

旅に出かけるときに、その移動の手段である乗り物そのものが旅の一つの楽しみになる、そんなプロジェクトは今までになかったと思います。私も自分の息子たちと一緒に乗れる日を今から楽しみにしています。長岡の花火は去年から撮影していました。(中略)その長岡で撮った花火が上越新幹線の外装になるというのは嬉しい偶然です。

JR現美新幹線HPより引用)

極彩色の作風で女性の感性をゆさぶりつづける蜷川さんの作品とあって、いまから完成が楽しみです。

車内アートやカフェも充実 © 石川直樹 Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

もちろん車体だけではありません。現代アートを鑑賞できる新幹線というだけあって、車内はまるで美術館のよう。

異次元に迷い込んだかのようなインテリアのparamodelさんの車両や、その対極にありそうな荘厳な自然の写真に魅せられる車両など。いま注目を浴びているアーティストたちが、この場所のために制作した現代アートで形つくられた列車空間にいると、眠っていたさまざまな感覚が刺激されそうです。

© 古武家賢太郎 Courtesy of TRUE INC.

さらにカフェも充実。魚沼産コシヒカリの米粉や佐渡バターを使用したスイーツ、燕市のこだわり珈琲などが予定されているそう。

移動を退屈せずに、むしろイベントとして楽しめそうな世界最速の芸術鑑賞「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」。「現代美術を堪能したいから新潟に行く」というのもアリかもしれません。

[東日本旅客鉄道株式会社リリース][現美新幹線]

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