「良い出逢いを積極的に見つけていきたい!」「もう本気で結婚したい!」といういわゆる肉食系女性が話題になって久しいですが、その反対に、男性とのお付き合いを受けいれられなくて......という「恋愛引きこもり」の女性たちからのご相談もまた増えています。
男性とお付き合いしたいけど交際に踏み切れない、一見矛盾するこの悩み。頭では恋愛したいと分かっているのに、なぜか実際のお付き合いには気後れしてしまう......どうしてそんなことが起きるのでしょうか?
●苦手意識は何が原因?
恋愛引きこもりには2つの代表的な原因があります。
◎「付き合ったら捨てられる」「言うことを聞かなければならないのではないか」というように、付き合った瞬間から相手に支配される、といった潜在意識レベルでの誤解を持っている。
◎逆に「男性を思い通りにしたい」「コントロールしたい」という欲求があり、自分自身が男性をストレートに受けいれることへの抵抗がある。
この2つがすべてではないのですが、ご相談にいらっしゃる多くの女性が、このような理由から対等なパートナーシップを築くことへの心理的な葛藤があり、お付き合いに踏み切れずにいます。
●過去の傷ついた経験によるもの
特に、子どもの頃に男性から傷つけられたり、女性らしさを馬鹿にされたりという経験が重なると、潜在意識では「もう傷つけられないようにしよう」と決めてしまうため、身の回りの人間関係や出来事を「傷つけられないために、自分の認識が及ぶ範囲でコントロールしたい」「支配されるから離れたい」と思うようになります。
これは結果的にどちらも相手をコントロールする行動となってしまうために、冒頭のような悩みへとつながっていくんですね。
●「受けいれる」ことに少しずつ慣れよう
こうした場合は、ファーストステップとして自分自身のアイデンティティを書き換えるところからはじめることが大切です。
具体的には「思い通りにしてほしい」「捨てられるのが怖い!」と男性をコントロールすることや、疑うことは少し待ってあげて、積極的に相手の言葉に耳を傾けたり、相手のペースや行動に合わせてみる、ことを意識します。
そして、その行動の中で、自分自身が持っている「相手を受けいれること」「女性らしい感性」「女性らしい振る舞い」を感じながら、少しずつ慣らしてあげることが大切です。
もちろん犠牲になってはいけませんが、対等な関係を望む場合「自分の主張に意識を合わせる」「意志を通す」という強い自尊心だけではなく、委ねたり、信頼して任せてみるといった「自分の我ばかり通さない」という在り方もとても大切なんですね。
●愛しあうとは受け入れあうこと
女性性というのは外見の美しさや、その人が持っている雰囲気、物腰の柔らかさだけではなく、こうした「内的に他人に寄り添えるかどうか?」「他人が自分の思い通りにならないことを許せるかどうか」という部分がより大きくあります。
そして、こうしてすべてが思い通りにならないこともあるよね、でも相手に合わせながら一緒に生きていくのもいいよねと相手を心から受けいれられたとき、男性とのお付き合いに対する抵抗も減っていくのです。
愛しあうということは、お互いに違う感性をもった人間同士が「自分と違う」ということを上手に受けいれながら一緒に生きていくということです。
怖さや抵抗によって、現実のお付き合いを排除してしまえば、2人でいることの喜びや助け合える幸せもまた失ってしまいます。恐怖や抵抗をほんの少し勇気を出して乗り越え、共にいられる喜びを受けいれていってくださいね。
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