「守りたい、今ある美しい自然」にフォーカス
地球温暖化や自然破壊を具体的に被写体とした写真家はたくさんいますが、マイケル氏のモチーフとなるものはすべて今現在、私たちに残されている美しいものばかり。「写真は美しいものである」という信条を持ち、自身の作品は「アート・プロジェクト」だといいます。通常14人のスタッフを引き連れてさまざまなプロジェクトを行っているというマイケル氏。特に彼のサイトに今年3月発表された「南極大陸」はこの先何年かをかけて長く行いたいテーマだと熱く語り、何よりその色・厳かな雰囲気に魅了され、大きなインスピレーションであると語ります。
(環境変動により失われていくものを強調するのでなく)残っているものを訴えたかった。こんなに美しい自然は、地球上の「どこか」にあるのではなく、私たち人間が今すむ、この地球上に存在しているのだということを言いたかったんだ。
「Joseph Michael公式サイト」から引用
彼の興味は尽きることなく、現在おこなっているプロジェクトは「バイオ・ルミノセンス bioluminescence」といわれるもの。たとえば洞窟内に住む蛍の光を撮った「ルミノシティ(輝き)」というテーマも過去に発表しましたが、また新たにこのような写真も意欲的に撮っているとのこと。
青がとっても素敵です。自然の作り出す光というものの神秘に触れると同時に、このような美しいものを目にできる今だからこそ、これからも守っていきたいと思わせてくれます。
芸術を通して伝える、環境への社会貢献。彼のこれからのアート・プロジェクトにますます注目が集まりそうです。
(c) Joseph Michael