ライフハッカー[日本版]より転載:Inc.:Hotwire.comの共同創業者であり、ZillowのCEOも7年勤めている人物と聞けば、誰もが頭に思い描く成功者ではないでしょうか。それが、Spencer Rascoffさんです。3人の子どもの父親であり、仕事も家庭も忙しい人です。
Rascoffさんが週末にやらないようにしていることは何だと思いますか? Rascoffさんはこのように言っています。
夜にメールのチェックはしますが、会社に行くことはありません。週末は日常の雑事から離れ、仕事や業界のことについて深く考えを巡らせることができる、大事な時間です。大きな問題についてじっくりと考えたり、内省したりする良い機会です。
スタンフォード大学の最新の研究で、Rascoffさんの言っていることが証明されています。
その研究では、週50時間以上働くと1時間あたりの生産性が急激に下がり、週55時間以上働くと生産性がほぼなくなるため、それ以上働いても意味がないことがわかりました。毎週70時間以上働いている人と、週55時間働いている人が実際にこなしている仕事量は、同じなのです。
成功している人たちは、週末に頭を切り替えてリラックスしたり、運動や活動的なことをして元気になることの重要性をわかっています。Rascoffさんのように、翌週をよりよいものにするために週末をつかっています。
しかし、当然ながら言うは易く行うは難しです。今回は、成功している人がやっている、週末に充電して月曜の朝から110%の状態で働くためのバランスの取り方をご紹介しましょう。
1. つながらない「つながらない」というのは、週末の行動リストの中でもトップレベルに大切なことです。金曜の夜から月曜の朝まで、パソコンやスマホから離れなければ、実質仕事から離れたことにはなりません。
毎日24時間仕事ができるようにしていると、ストレスに常にさらされている状態となり、充電やリラックスの妨げになります。週末に完全にメールや電話から離れることが現実的に難しい人は、特定の時間だけメールや留守電のチェックをするようにしてみましょう。たとえば、土曜の午後、子どもが遊んでいる時間と、日曜の夕食の後だけメールをチェックする、という感じです。まとまった短い時間であれば、常に待機するような状態ではないのでストレスも軽減されます。
2. 雑用は最小限に雑用ばかりで週末が終わってしまうのも困りものです。そんなことになったら、リラックスして充電する機会がなくなってしまいます。さらに悪いのは、雑用が多過ぎると仕事をしているような気分になることです。雑用も仕事と同じようにスケジュールを決めなければなりません。その時間に雑用が終わらなかった場合は、翌週に回すようにしましょう。
3. じっくりと考える自分と向き合い、じっくりと考える時間を持つのは、向上するための強力な手段です。自分の仕事、会社や業界について考えを巡らせることに週末の時間をつかいましょう。平日のような仕事の雑音がなければ、物事をまったく新しい視点で見ることもできるはずです。考えたことを翌週の仕事に反映させれば、効果的に仕事を発展させられます。
4. 運動をする毎週運動をする時間がない? 週末は48時間もあるのですから、そこで運動をしましょう。ほんの10分ほど体を動かすだけで、ストレスを軽減し、鎮静効果のある神経伝達物質が放出されます。また、運動は新しいアイデアを思いつくのにもいいです。発明家や成功している人たちは、外に出かけることで、創造的なひらめきが起こりやすくなることを知っています。
私の場合は、サーフィンをしているときにいいアイデアをたくさん思いつきます。海に浮かんでいる間の、爽快な気分と美しい景色の組み合わせが、創造力が生まれる最高の環境をつくっているのでしょう。ランニングでも、自転車でも、ガーデニングでも、体を動かすことを週末の習慣の一部にすることが大事です。
5. 何かに没頭する何かに没頭するのは、ストレスから脱出し新しい考え方に出会う最高の方法です。音楽を演奏する、読書をする、絵を描く、子どもとキャッチボールをする。いつもと違う思考をすると、翌週に大きな収穫が待っています。
6. 家族と充実した時間を過ごすリラックスして充電するために、週末に家族と充実した時間を過ごすのは欠かせません。家族との時間は、Rascoffさんにも、とても大切なものなので、どんなに遠くで働いていても、週末は家族のもとに帰ってきます。少しでも家族と充実した時間を過ごすために、平日は忙殺されてあっという間に過ぎていきます。しかし、どんなことがあっても週末の時間は削りません。子どもを公園に連れていったり、奥さん/旦那さんのお気に入りのレストランに行ったり、両親のところを訪ねたりしましょう。
7. 楽しいことを計画するコンサートや演劇のチケットを買ったり、できたばかりの新しいホテルに宿泊の予約をしたりしましょう。ランニングマシンの上で走るのではなく、ハイキングに出かけましょう。これまでやったことのないことや、しばらくやってなかったことをやってみましょう。土曜日に楽しいことを計画すると、当日だけでなく、その週全体の気分もかなり明るくします
8. いつもと同じ時間に起きる週末に睡眠時間を補おうとして、遅くまで寝ている人は多いです。しかし、惰眠を貪って幸せな気分になれるのは一時的なもので、普段と違う時間に起きると体内時計のリズムが狂います。決まった睡眠サイクルによって、精巧な体内時計は動いています。この睡眠サイクルには、覚醒のための心と頭の準備も含まれています。目覚まし時計が鳴る前に起きてしまうのも、そういう理由です。週末に寝過ぎると、結局疲れてだるくなります。休みが台無しになるだけでなく、月曜にもいつもの時間に頭が準備できず、生産性が悪くなります。睡眠時間を補いたいのであれば、早めに寝るようにしましょう。
9. 午前中に自分の時間をもうける家族がいる場合はとくに、週末に自分の時間を持つのは難しいです。早起きして、午前中に自分の個人的な趣味や活動をする時間を見つけるといいでしょう。平日と同じ時間に起きれば、体内時計のリズムを完璧に保つこともできて一石二鳥です。目覚めてから2〜4時間後に脳のパフォーマンスが最高になるので、午前中は体を動かし、そのあと頭を使うようなことをするといいでしょう。
10. 翌週の準備をする週末は、翌週の計画を立てる時間を設けるのにもいいです。30分ほどの計画でも、生産性が驚くほど上がり、ストレスも軽減します。仕事が計画通りに進めば、その週はかなり順調に感じられます。
How Successful People Work Less and Get More Done|Inc.
Travis Bradberry(訳:的野裕子)
laptop image via Shutterstock
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