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あえて偏ってみる。本当の大人の立ち振る舞いを考える

2015/04/17 12:30 投稿

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仕事をしているとときどき、「大人」について考えさせられる場面に出あいます。自分の思いが伝わらずにもどかしくて、でも話し合うこともできなくて、ぐっと言いたいことを飲み込んで「大人にならなくちゃ」と自分にいいきかせるときとか。

でも、その「大人」ってどういうことでしょうか。年齢や常識の有無だけでは説明できない、本当の大人の条件とは何なのでしょうか。

そこに答えを提示してくれるのが、思想家の内田樹氏と、精神科医の名越康文氏、文筆家の橋口いくよ氏らによる『本当の大人の作法』(メディアファクトリー刊)。

偏っていいから、自分の意見を表明する

本当の大人にはもちうるべき作法があるそうで、そのお作法をここでご紹介します。

ひとつめは、「中立ぶるのをやめる」。

ほんとうに広々とものを見ようとしたら、中立的な視点を僭称すべきじゃないんだよ。

(『本当の大人の作法』p117より引用)

ミーティングなどで意見対立したとき、自分は中立的立場です、とふるまうことは、自分の立ち位置や視点を相手に見せないということになる。それよりも、偏っていていいから、自分の意見を明らかにすることが大人としてのお作法。

私も対立をおさめたくて中立を選んでしまうことがあるけれど、大人として自分の立ち位置を明らかにして行きたいものです。

大人になっても前進することの大切さ

ふたつめは、「執着をとる」。

名越 執着というのは、そこに留まり続けるということでもありますからね。

橋口 留まる、止まるというのは生命として進化を拒否することなのだから、やっぱり死に近づいてしまうってことですね。

(『本当の大人の作法』p159より引用)

誰かひとりの人間に執着してしまったり、何かひとつの仕事に執着してしまうことは、それに一生懸命取り組んでいたら当然起きてしまう感情です。でも、失うことを恐れて執着し続けると、成長することができなくなってしまいます。

子どもだったら、誰かにお尻を叩かれて前に進んでいくのかもしれません。でも大人は、自分自身を前進させることができなければいけない。

大人になるということは、自分のふるまいに常に意識的であることかもしれません。

[本当の大人の作法]

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