開花した桜も散り始め、青葉が見える季節になりましたね。これから温かくなるにつれ、どんどん景色も様変わりしていきます。それと同じように、私たちの現実も、自分の心持ち次第で、瞬く間に変わっていくもの。そして、変わっていくことは、そんな季節や桜の花のようにごく自然なことです。
しかし、現実に変化が起きないとき......たとえば新しい出逢いや、自分が望むような温かい交流が生まれないとしたら、それは自分自身が環境の変化を拒んでしまっているのかもしれません。今回はその原因のひとつ、向上心についてお伝えしていきます。
●変化を拒む向上心の罠実は、向上心がある人ほど「もっとこうなりたい」と願うと同時に「完璧ではない今の自分に納得できない」という気持ちを強く持ってしまっている場合があります。
「もっと素晴らしい自分にならなければだめ(だから今のままでいいはずがない)」
「他の人と比較して特別、素晴らしいところがない(だから私は選ばれない)」
「人から評価されるためには、もっと別の自分にならなければいけない(だから今の私を誰も評価してくれない=愛してくれない)」
「今の自分には、人から愛されるための要素がない(だから他者から愛されるはずがない)」
というような本人も気づかない心の制限を、自分に与え続けてしまうんですね。
その結果「完璧ではない自分は愛されてはいけないという思い込みを証明する出来事」=「愛されない現実」を、作り続けてしまうのです。
こうした現実を変えてくれるのが「今できている部分を認める」ということです。言い換えれば「自分で自分のことを肯定し、自分が幸せにふさわしい人間なんだ」という許可を出してあげるということなんですね。たとえば......
私が思うよりも、ずっと自分って良いところがあったんだ。だから私はもっと大切にされて良いし、他人からも褒めてもらっていいんだな。
私が思うよりも、ずっと私は頑張ってきたんだな。だからもっと現実で素晴らしいチャンスに恵まれてもいいし、これだけ頑張っているのだから、もっとたくさんの豊かさを受け取ってもいい。
私が思うよりも、ずっと私って女性らしくて、本当はたくさんの感受性の豊かさや喜びを持っていたんだ。その自分なら、素敵な男性が声をかけてきてもふさわしいな。
というように、自分の存在をありのまま認めてあげればあげるほど、私たちの潜在意識は「もっともっと頑張らなきゃ私には価値がない」という思い込みを自然に止めて、喜びと共に「このまま受け取っていいんだ!」という許可を、自然に出していけるようになります。
●楽に幸せになることを許そう幸せ=修行ではありません。
そして、楽になる=怠惰になるということでもありません。
向上心を持たなくなるからダメになるということではなく、向上心があったとしても、それはそれとして、ありのままの今の自分に幸運を受け取らせてあげることで、さらにもっと幸せな変化を呼び込めるようになります。
見えないプレッシャーや禁止を手放し、自分を苦しめる自罰思考を手放し、今の自分に満足することを「許可する」ことで、素敵な変化をどんどん起こしていってくださいね。
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