仕事や日々の生活に明け暮れていると、ふとあるとき、リセットしたいなぁと思ったことはありませんか? 子どもの頃を思い出すと、卒業式や入学式、運動会や季節の行事などが気持ちの切りかえになって、意外にもメリハリのある生活をしていました。それが大人になってからは、自分でリセットする機会をつくらないと、だらだらと同じ毎日を繰り返してしまいがちです。
春分の日は、リセットポイントでも、自分で機会をつくるのも、なかなか踏ん切りがつかなかったり、面倒くさかったりしますよね。そこでオススメなのが、自然のリズム。普段使っているカレンダー(こよみ)をよく見ると、リセットポイントがけっこうあるんです。そのひとつが「春分の日」。今年は3月21日(土)です。
春分の日は、昼と夜の時間がほぼ同じになることで知られ、日本では国民の祝日ですが、じつは地球にとっても意味があります。
およそ365日をかけて太陽のまわりを1周する地球。ですが、たえまなく動きつづけているわけですから、スタートもゴールもありません。それを天文学では、太陽と地球の関係が春分になる瞬間を0度として、地球が太陽の周囲をまわる起点としているのです。
つまり春分の日は、地球にとって宇宙航海の新しい1年をスタートさせる日。いわば地球レベルのお正月というわけです。
前日は新月。「新しい自分」をはじめるまた、季節の節目を表す二十四節気も、春分を起点に1年を24等分していますし、西洋占星術もおなじく春分を起点に12等分しています。12星座の先頭をいくおひつじ座は、毎年かならず春分の日からスタートするんですよ。
自然のリズムにおいて、はじまりを象徴している春分は、まさにリセットにぴったりな日。この日を境に昼の時間のほうが夜よりもだんだんと長くなっていきますから、気持ちまで明るく前向きになれそうな気もします。
新暦元日、立春、旧暦元日と、これまでリセットする機会を逃してしまった人は、春分の日がチャンス! うれしいことに前日(3月20日)に新月をむかえたばかりですから、月もそっと背中を押してくれるはず。
新しいサイクルに突入する地球とともに、新しい自分をはじめてみる。なんだかいいことがいっぱい起こりそうで、わくわくとしてきます。
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