巷で人気の「リーダーシップ論」を代表するように、現代では外へ出ていく明るいキャラクターの人ばかりが注目されがち。物静かな人の存在や性格というものについてはあまり論議されたことがなかったように思います。
しかし、内向的な性格にも立派なメリットがあることが調査結果で明らかになったのです。
内向性がストレスから身を守っているこの結果を明らかにしたのは、弁護士のシルビア・ルーケン博士。スイス人の精神学者・心理学者ユングのタイプ別分析心理学に触れた彼女は、これまで心理学にかんする数多くの調査をおこなってきました。
そうして、ユングの言う「内向的なタイプ」の人間ほど、働いているときもリラックスしているときも、脳内活動が非常に活発であることを指摘。活発な脳の働きが、ストレスから身を守っているとの見方をしています。
コンプレックスとの付き合い方けれど、内向的である人のなかには自分の性格にコンプレックスをもっている人がいるかもしれません。彼女はこう言っています。
歳をかさね経験を積むうちに、他人の意見はどうでもよくなってきますよ。内向的と呼ばれる人も、自分の意見に自信を持つようになり、人とのかかわりをもっと持つようになる。ときが経てば「自分は自分」というポジティブな考え方に変わっていくのです。
「APOTHEKEN Umaschau」より引用
いまの自分の性格を卑下せずに、自信をもって生活していくとよいでしょう。
人付き合いのヒントルーケンさんは、そんな個性を大事にする、内向的な人のための人との付き合い方をあげています。
まずは、自分のキャパシティーを知り、ムリをしないで疲れないように行動すること。人と会うときは、会う人数を減らしたり、必要なことを話する人を限定する。
そうして、できるだけストレスを回避すると良いでしょう。
「APOTHEKEN Umaschau」より引用
人はそれぞれにその性格の良さがあるということを認めること。そして、その良さを活かすことが大事なのですね。
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