沖縄にはりんごはみのらないのですが、どうしてもこの季節はりんごが恋しくなります。
とくに収穫したてのみずみずしいあの歯ごたえはたまりません。たまに、もさもさっとした果肉のものを買ってしまうと、とてもがっかりします。そのときは生食はあきらめて、焼いたり煮たりでおいしく食べることにしています。
さて今回は、青森から「サンふじ」という品種のりんごを取りよせました。農薬の使用を半分以下にとどめ、木酢液を使ったりして 試行錯誤しながらりんごをつくっているのだとか。
「これから収穫して、今日中に送れますよ」と、うれしいお言葉。沖縄到着には中1日かかりますが、それでも新鮮。送られてきたりんごの箱のなかには、放射能検査の結果やこだわりの記録など、このりんごを味わううえでとても大切な資料が入っていました。そしてその味は......感動的!
「これよこれこれ」と思いながら、夢中でさくさく食べました。
そのままがいちばんおいしいのは十分わかっています。しかと堪能したつぎは、りんごのケーキを焼きました。
強力粉と薄力粉、アーモンドプードル、ベーキングパウダー、重曹、塩。加えるスパイスはシナモンとナツメグ。甘みは蒸し煮したりんご2個とレーズンです。菜種油、豆乳、シークワサーの果汁も加え、ざっくり混ぜてオーブンで焼きます。うちでは夜に焼き、朝食に。紅茶とよく合うカントリーケーキです。アメリカのりんご農家のおばあちゃんがつくるような、とても素朴な味。
いま沖縄では、ちょうどタンカンが旬を迎えています。タンカンは甘みがぎゅっと濃い、柑橘。オレンジによく似た風味です。南のタンカン、北のりんご。どちらもほんとうにおいしく「冬もいいなぁ」と思わせる風物詩。とくにことしのタンカンはより甘く、当たり年だと思います。
コメント
コメントを書く