ここ数年はSNSや携帯メールですませている、というかたも多いでしょう。個人情報保護を理由に社内の年賀状のやり取りを廃止する企業も多く、年賀状の発行枚数は減り続けているそう。それでもやはり、手間ひまかけた年賀はがきを目にすると嬉しいもの。どんな相手に出しても恥ずかしくない、正しい年賀状のマナーについておさらいしてみたいと思います。
「新年あけましておめでとう」はNG<賀詞の使い方>
・「寿」や「賀正」などは、目上の人には使わない
・「新年あけましておめでとう」とはいわない
まずは新年を祝うことば「賀詞」。なんとなくそれっぽい言葉でいいや、と思いがちですが、これにはきちんとした決まりがあります。「寿」や「賀正」など漢字一字、もしくは二字の賀詞は、目上の人から目下の人へ送るときの言葉。といっても、相手が目下かどうか判断に迷うことも多いと思うので、基本的に四文字の賀詞を使うのがベターと覚えておきましょう。「謹賀新年」は使いやすい言葉ですね。
よく間違えてしまう賀詞のつかい方が「新年あけましておめでとう」というもの。「新年」と「あけまして」は同じ意味をもつ言葉。だぶらせないように「謹賀新年」もしくは「明けましておめでとうございます」とするとよいでしょう。
喪中の相手に送ってしまったら年賀状はおめでたいものですから、縁起の悪い言葉を使うこともマナー違反に。例えば「枯れる」「破れる」「失う」「倒れる」などの単語が文章に含むことのないように注意します。同様に「去る」も、縁起が良いとはいえない言葉。「去年」ではなく「昨年」「旧年」と書きましょう。
年賀状を出してしまった方から喪中はがきが届いて、心配になった人もいるかと思います。「喪中はがき」とは、正式には「年賀欠礼状」と呼び、新年を喜ぶあいさつを控えることを詫びるもの。年賀状を受けとることはマナー違反にならないという説もあります。例年通り近況をお知らせするのもいいですね。
最後に、年賀状として送ることができるのは1月7日まで。この日を過ぎてしまったら、「寒中見舞い」となるので注意を。また、書き損じた年賀はがきは近所の郵便局で新しいはがきや切手に交換してもらいましょう。
[郵便年賀]
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