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世界初のテディベアをつくった彼女の生き方

2014/12/02 08:00 投稿

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シュタイフ社といえば世界中に非常に多くのコレクターが存在する、ドイツ最高級のぬいぐるみメーカー。日本ではあまり知られていませんが、その創設者の生き方は、私たちに勇気を与えてくれるものでした。

創立者はマーガレーテ・シュタイフという女性。小児まひをかかえ、10歳から車いすに座った彼女は、世界中の子どもたちに最良のものを届けようという強い信念を持っていました。

マーガレーテ・シュタイフの人生

Margarete Steiff」によると、名医と言われる先生の元で難しい足の手術をしたマーガレーテですが、失敗に終わり絶望感でいっぱいになりますが、自立をめざし裁縫学校に入学。両足だけでなく右手も不自由だったため、ほかの学生よりかなり遅れはとったもの努力して卒業、その後自宅で洋裁店をスタートさせたのでした。

子どもたちに向けて動物のぬいぐるみもつくるようになります。甥っ子の提案で、最初のテディベアとなる「手足が自由に動くクマのぬいぐるみ」も誕生しました。

そのコンセプトは、「ペットと家族の中間に位置する存在のおもちゃ」。

当時人気のあった抱き人形のフォルム、子どもも抱きやすいサイズ、そして怖すぎない表情、肌触りを考慮しました。これが世界で最初のテディベアと呼ばれる「55PB」です。このテディベアがアメリカのバイヤーの目にとまり、3000体の注文を受けたシュタイフ社。アメリカではテディベアの大ブームが巻き起こりました。

シュタイフ公式サイト」より引用

こうして着実に一歩一歩進みながら、マーガレーテは成功への階段を上っていきました。

強くて美しい、闘う女性のシンボル

1909年に肺炎でこの世を去るまで、不屈の精神で駆け抜けたマーガレーテ。彼女はドイツ人の憧れる「強くて美しい、闘う女性」のシンボルです。生家のある街には現在、彼女の名前がつけられた中学・高校も存在。それほどまでに尊敬されている人物なのです

一緒に働く仲間のことをまるで身内のように世話をすることで有名だった彼女。経営者としても、人は助け、助けられるということをよく知っていた彼女だからこそ、手づくりにこだわったのでしょう。

ひとつひとつ心をこめて職人の手によってつくられるぬいぐるみは、ひとつとして同じものが存在しません。目が離れ気味だったり、鼻がほかよりちょっととがっていたり、なんだか表情もまるで違う。人間と同じように、ひとつひとつが違うから素晴らしい。そんなシュタイフ社のこだわりにマーガレーテの生き方が見えてくるようです。

[Margarete Steiff ,シュタイフ公式サイト]

bear via Shutterstock

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