ドイツ気象庁の情報によると、日本とドイツの日照時間には驚くほど違いがあることに気が付きます。たとえば、12月の東京における日照時間は5時間であるのに対し、ドイツでいちばん暖かいとされる南ドイツの大学都市、フライブルグでさえたった2時間です。
太陽の光は地球上に住む全ての生き物のエネルギーの源としての働きをもっており、とくにわたしたち人間は、骨(カルシウム)の形成と維持に必要なビタミンDを紫外線を肌に浴びることで形成していることから、ことさら重要な意味を持ちます。また、ビタミンDが不足すると、骨への影響だけでなく、うつ病になりやすいとも言われています。
太陽の光が少なくなり、気分が落ちこんでしまう秋から冬季にかけて、うつ病に似た症状が出ることが多く、ドイツ語には「Winterdepression(冬季うつ病)」という言葉もあります。
冬季うつ病の症状としては、うつ病と同じように気分が落ちこみ、無気力になり、そのことで集中力が低下し、人付き合いが億劫になるなどがあげられます。なぜが気分が落ち着かず、不安感が増したり、あるいは何をやっても面白くない。興味すらわかない、など。絶えず体がだるく、眠気が強い、あるいは必要以上に(暇をもてあましてからか)食べ過ぎてしまうなどの症状もあるようです。
寒い時期ほど、日光浴をこれを防ぐため、ドイツの有名電気メーカーなどでは近年、体に優しい、太陽の光に似たランプを売り出すなどしています。このランプの名前は「太陽光ランプ」や「光線療法機器」、また「depression lamp(うつ病ランプ)」とも呼ばれています。
ドイツよりは日照時間があるとはいえ、日本でもやはり「冬季うつ病」という症状はあるようです。寒い季節はつい室内に閉じこもりがちになりますが、できるだけ外に出て太陽の光に当たることが大事です。日光にあたることが、最も効果的なビタミンDの補給法と言えるからです。天気の良い日は散歩に出たりして、少しでも日光浴をし、その太陽の光を楽しむことで心も身もまた、リフレッシュできること間違いないでしょう。
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