それは、ブドウだけを食べ、蓄積された体内の汚染物質(環境汚染、食品添加物、酸化ストレス)を一気に排出してしまおうという「ブドウデトックス」。夏のバカンス中、うま味成分やアルコールを摂り続けた体をきれいに浄化したいこの季節に、フランスでは知られたデトックス方法だといいます。また、1品だけを食べるこの「モノダイエット」は、消化器系にかかるエネルギーの負荷を和らげ、休ませてくれる効果があるとされています。
そもそもブドウには、どんなメリットがあるのでしょう。「Topsante.com」によれば、こう述べられています。
ブドウには、マグネシウム、カルシウム、鉄分、リンが豊富に含まれているため、肝臓を浄化する作用があります。また、含水量も高く、繊維も豊富で利尿効果があるため、肝臓のみならず腸をも浄化してくれます。さらに、豊富に含まれるカリウムが血圧を低下させ、心拍を調整。鉄分や抗酸化作用に優れたセレンが豊富で、免疫系を刺激してくれます。
(「Topsante.com」より引用)
「ブドウデトックス」の期間は、初心者なら3日間が適当だと言われており、人によっては1週間、2週間と続ける人もいるそうです。
ただこのブドウデトックスは、糖分の摂取量が多くなることから、糖尿病を患っている人は避けなければならないといいます。その他、妊婦さんや授乳中の女性、病気を抱えている人も同様に避けます。フランスでも、本格的に一定期間続けたいのであれば、お医者さんの意見を求めたほうが良いとされています。
フランス流のぶどうの食べ方これはフランス人と生活する日本人がいちばん驚くことですが、フランス人はブドウの皮と種をまるごと食べます。皮をひとつひとつ剥き、種を口から出す日本人にとってはまさにカルチャーショック。ところが、ぶどうの種には抗酸化物が、そして皮には繊維がたくさん含まれており、体にいいとされています。また、オーガニック栽培のブドウには、繊維やポリフェノールが一層含まれているため、皮まで食べるのであれば、もちろんオーガニックのブドウを食べた方が良さそうです。
「ブドウだけを食べ続けるなんて、1日でもつらいかも......」という印象を受けるブドウデトックスですが、実際の体験者にとっては2日目がいちばんつらいのだといいます。「Topsante.com」によれば、こんな記述も見られます。
人によっては、この期間に、頭痛や下痢などを引き起こすこともあります。しかし、この3日間を終えると、顔色がぐんと良くなり、不眠や慢性の頭痛などが改善されたという声もあります。また、医学的にも、「ブドウデトックス」は、悪いコレステロールの値を下げてくれるともいいます。
(「Topsante.com」より引用)
ブドウデトックス体験者にとっては、デトックス後のすっきり感がやみつきになるともいいます。ただ、どちらにせよ、医師に相談してからのほうが無難な印象を受けるデトックス方法ではあります。
季節の果物を使ったナチュラルデトックス。きっと昔ながらの知恵が活かされた手法なのでしょうか。
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