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ゆるぎない愛を知るには?

2014/08/25 21:00 投稿

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心から大切に思っていた人とはじめて想いが通じあったとき、「この人に触れてもいいんだ」という深い安心感と感動をおぼえます。それは好きな人から受けいれられた喜びに心が震えた証拠です。

その奇跡のような瞬間は人生で何度も味わえるものではないのに、まるで麻薬のようにもっともっとと、幸せな感覚を再び味わいたくなります。ところがその感覚の再現を相手にもとめたところで、状況も変化しているのに無理な要求です。なのに乗ってこない相手に不満を感じ、「昔は違ったのに」と落胆することも。

生きててよかったと思える記憶をくれた

このように相手に無理なトキメキの再現をもとめたくなったとき、思い出したい文章があります。それは「フランクル『夜と霧』 2012年8月 (100分 de 名著) 」にあるこんな文です。

「人間は結局、何によって救われるのか。それは、たった一つでいい。本当に自分が愛した人、自分が本当に大切に思う人と深く触れ合うことができたという、その一瞬の思い出があれば人間は救われるのだ」(中略)

ただ、そのことを思い出すだけで、心が豊かに満たされ、生きててよかったと思えるような記憶。それが体験価値です。

(「フランクル『夜と霧』 2012年8月 (100分 de 名著) 」68ページより引用)

いまはどうであれ目の前にいる人は、生きててよかったと思える記憶をくれた人なのです。そう理解して相手を見つめると、不満どころか感謝の気持ちが湧いてきます。すると相手に「もっともっと」とねだっていたころには知りえなかった、揺るぎない愛の感覚が芽生えるのではないでしょうか。

[フランクル『夜と霧』 2012年8月 (100分 de 名著) ]

photo by Thinkstock/Getty Images

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