安くていいものが気軽に購入でき、世の中にいろんなモノが溢れる時代だからこそ、しっかりと、必要なモノに向きあって生活していきたいものです。 とことん「モノ」に向きあった青年

© Unikino 2013

8月16日より公開になる映画『365日のシンプルライフ』は、自分の持ち物すべてをリセットするという実験生活に挑戦したフィンランド人青年の1年間を追ったドキュメンタリー。

ヘルシンキに住む26歳のペトリは、彼女と別れたことをきっかけに、いままでのモノに囲まれた生活をリセットする、とある実験に挑みます。

そのルールは4つ:

1、持ちモノすべてを倉庫に預ける

2、1日に1個だけ倉庫から持ってくる

3、1年間続ける

4、1年間、なにも買わない

この実験を通して、ペトリは自分の人生にとって本当に大切なものを発見することができるのでしょうか?

リアルストーリーから見えてくるもの

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北欧では、モノを大切にし、何代にも渡って受け継いでいくことでも知られていますが、ペトリは若干26歳の若者。趣味で集めたDVD、レコードや洋服など気がついたら部屋にはモノであふれていました。

それをすべて倉庫に入れたので、部屋にはなにひとつモノがありません。そんな状況のなか、毎日ひとつだけ、彼は必要なモノを持ち出していくのです。

映画のなかで彼は、今日はこれ、明日はあれと番号づけることで、必要なモノの優先順位をつけられるようになっていきます。違うモノで代用したり、工夫次第でいくらでも生活できることも学んでいきました。

モノに対する考えを見つめなおす映画だと思い、観続けていたのですが、実際はそれ以上の驚きや感動が詰まっていた作品だったのです。

人間関係も見つめ直すことに

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実験を進めていくなかで、携帯電話がないことによって友だちとの関係を見つめ直したり、その友だちたちが実験に協力をしてくれたり、祖母をはじめ家族からのあたたかいアドバイスがあったりと、あらためてまわりの人たちの存在の大きさに気づかされます

娯楽がない分、自分自身とも向きあう時間も増えていきました。

映画のなかで主人公のペトリはどんどん成長して、逞しくなっていきます。その姿はとても魅力的で、もし映画のような状況になったら、私はどうするのだろう? 自分に置きかえていました。

エコや環境にの映画というよりも友情、愛情や家族にまつわるヒューマンドラマのようで、キュンとする甘酸っぱさも感じられるハートウォーミングな作品。ペトリの実験を通して、わたしたちにとっても、たくさんの発見が詰まっています。

「人生で本当に大切なモノを見つけ出す」、きっかけになりそうです。

365日のシンプルライフ

2014年8月16日(土)よりオーディトリウム渋谷他全国順次ロードショー

監督・脚本・主演:ペトリ・ルーッカイネン 

音楽:ティモ・ラッシー(from The Five Corners Quintet) 

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RSS情報:http://www.mylohas.net/2014/07/039573365_simple_life.html