その昔、サトウキビのプランテーションの町として栄えたパイア。人口が減ってしまった時期もありましたが、1970年代に近くのビーチがウィンドサーフィンのメッカとして注目を集めるようになり、次第に若者が集まってくるようになりました。
古い木造建築を残しつつ、内装を変え、おしゃれなショップやレストランに生まれ変わっています。
この町にある「Mana Foods(マナ・フーズ)」はハワイでもよく知られた自然食品店の老舗。30年以上も前からオーガニックや地産地消など、「正しく食べること」を提唱してきました。ベーカリーやデリも充実。手作りパスタなどをテイクアウトして、ビーチでピクニックをするのも楽しそうです。
カメハメハ大王の都。ライハナの歴史
ショッピングセンターや、センスの良いお店やカフェも多い「Lahaina(ラハイナ)」は、かつて、ハワイ王朝最初の首都だった町。18世紀後半にカメハメハ大王がハワイ諸島を統一し、ここに都を打たてたのがはじまりです。
捕鯨船の寄港地として栄えた19世紀には、さまざまな国籍の船員たちが通りを行きかいます。その後、砂糖の製産が産業の中心になると、職を求めて世界中から移民が集まりました。
町の中心にある旧裁判所の2階は無料のミュージアムになっていて、ハワイの歴史を知ることができます。外の広場にある大きなバニアン・ツリーも一見の価値あり。
町の名が「照りつける太陽」というハワイ語に由来しているだけあり、カラッと晴れた日が多いのも特徴。様々なアクティビティが楽しめます。そぞろ歩きに疲れたら、ビーチ沿いのレストランで一休み。海沿いの人気レストラン「Pacific'o」がおすすめ。
ハワイの多様な魅力がギュッと詰まった古い町。のんびりお散歩に行きたくなりました。
(文・撮影/野澤朋代)