自分の子どもの怒りやグズリにどう対処してよいのか困ったり、ストレスをためたり。こんなことは親になったら日常茶飯事のこと。自分の子でなくとも、知人や親戚の子どもの扱いに困ったりする経験も、あるのではないでしょうか。
ここでは、フランス人のおすすめする「子どもの怒りのしずめ方」をいくつかご紹介します。
「禅」手法
怒り爆発中の子どもから少し距離をとって、「禅」の先生になりきってみます。「そうやって怒ってばかりいると、気分がどんどん悪くなるよ」と声のトーンを落として聞かせ、深呼吸をさせてみます。
子どもは目新しい「遊び」を与えてあげると、ころりと気分を変えて試してみようとするものです。深呼吸は、大人に限らず子どもにも効き目があります。私も試したところ、これは使えると実感しました。
「外交官」手法
外交官のように、相手に取引条件を与えてみます。例えば、「テレビが見たいのね?分かった。でも、ごはんを食べた後ね。分かった?」というように、理路整然と交換条件を提示するのです。
子どもは疲れてくると、目の前の願望がクリアにならないとわめき続けたりするもの。こちらが態度を崩さずにいて、どんどん状況が悪化する時に、ぜひお試しを。
「気をそらす」
子どものわがままは、正当化することなどできないような怒りがこもっているものです。だからこそ、気をそらすのもとても簡単なのです。「ああ、ほら、見てごらん?○○はとってもかわいいよ。見た?」なんて笑顔で返してみると、たちまち涙も乾いてしまうものです。
子どものわがままは、たいした理由がないとはいえ、大切なコミュニケーション手段のひとつなのかも知れません。だから、うるさいからといって聞こえないふりをしたりするのではなく、まずは向き合って言葉をかけてあげる必要があるのかもしれません。
他にも、一緒にやっている家事を危なくない程度に手伝わせてみるなど、「関与させる」という方法もあるようです。
子どもの怒りやグズリに対して、どんなに腹が立っても大声でどなりちらしたりしてはいけません。まして、手をあげるなんてもってのほか。子どもはまだ分からないことが多い挙げ句、力で押え付けたら恐怖心だけを与えてしまい、よい人間関係を築けなくなってしまいます。大人にとっても、怒りで返すことはかえってストレスをため込むという悪循環におちいります。
ちょっとした知恵を使って対処すれば、ストレスフリーな親子関係が築けそうですね。
[BIBA]
mother and baby photo via shutterstock