環境保護団体「Environment America 」のレポートによると、ホノルルにおけるソーラーパネルの設置数は、ひとりあたり265ワット(2013年調べ)。2位のサンノゼ・97ワットを大きく引き離しての1位です。
実はハワイは全米で最も電気料金が高い州。発電の80パーセント以上を石油による火力発電でまかなっているため、石油の輸送コストがかかり、電気代は全米平均のなんと3倍近いのです。
ハワイのエネルギー転換そのため、ハワイは原油への依存をやめて、再生可能エネルギーを主体としたエネルギーシステムの確立を目指しています。具体的には、2015年までに再生可能エネルギーによる発電量を全体の15パーセントまで引き上げ、2030年には70パーセントを目標にしています。
この取り組みは期待以上に成果を上げており、2014年はじめには18パーセントの発電率を達成しました。このため、ホノルルの発電所が1か所運転停止になっています。このままいけば、2030年よりもはるか前に目標を達成できそうです。
ソーラーパネルの設置が義務にもともとハワイは停電が多く、大雨が降るとすぐに停電してしまいます。自家発電ができれば停電の心配もないし、いまなら政府と州から助成金が出るため、ソーラーパネルを導入する世帯はどんどん増えています。また、家を新築する場合は、ソーラーパネルかウォーターヒーターパネルの設置が義務付けられています。
ちなみに、4人家族に必要な電力をまかなうために必要なソーラーパネルの設置費用は、乗用車1台分くらい。新車1台の購入を我慢すれば、毎月の電気代は基本料金だけになるというわけです。
ハワイは日照時間が長く、ソーラーパネルの設置には理想的な場所。ホテルや主要機関も積極的にソーラーパネルを設置しています。自然エネルギーの先進地として、ハワイはいま大きな転換期を迎えています。
woman image via shutterstock