最近インドの首都、ニューデリーで急速に広まっているのがネットで注文できるオーガニック野菜の宅配サービス「I Say Organic(アイ セイ オーガニック)」。2012年にサービスを開始して以来、毎月約10〜15%の成長率で売り上げを伸ばしているそうです。
いまだにロバと台車をつかった引き売りスタイルの八百屋さんが主流のニューデリー。さらに新鮮なオーガニック野菜を手に入れようと思ったら郊外の農場や数少ないオーガニック食材店まで行かなければならなかったのですが、そんななかオンラインでオーガニックの野菜が購入できて翌日に自宅まで配達してくれるシステムはまさに革新的でした。
この会社を立ち上げたのは現在28歳の若き社会起業家アシュミート・カプール氏。アメリカの大学院で起業家活動について学び、帰国後はインドの農家をサポートするために現在のビジネスをスタートさせました。
I Say Organicの特徴はなんといってもデザイン性の高いウェブサイト。まるでヨーロッパの絵本のようなイラストとアートなデザインのウェブサイトには、野菜のオーダーフォームだけでなくレシピや生産者の紹介もあります。もちろんFacebookなどのソーシャルネットワークとも連携しており、アメリカ帰りの若き実業家のアイディアと実力が存分に発揮されています。
インドでは年々富裕層が拡大しており、安さだけでなく食の安全にもこだわる人が増えてきています。I Say Organicはそんな消費者と有機農家をソーシャルメディアでつなぎ、インドの農業を変える新世代のホープとも言えます。